ナショナル・ジオグラフィックの記事の中に、
マイクロプラスチックの特集がありました。
川崎市の公園の樹木の研究で、
葉の表面にたくさんのマイクロプラスチックが付着していて、
空気清浄機の様な役割をしていると。
更に関連する記事を読んで行くと、
人間の血液中やあらゆる臓器の中から、
既にマイクロプラスチックが検出されているのだそうです。
特に問題になるのは、
男女の性細胞に於ける蓄積だそうです。
子孫が作れなければ人類は滅ぶ。
地球は全てつながっているという、
当たり前の事を無視し続けた結果、
地球が「人間は要らない」と判断したとさえ思えます。
子供の頃にこんな記事を読みました。
アラスカで町から50マイル(80km)離れた原野の中で、
フィルター付きの換気扇の様な物を1週間回したら、
フィルターが化石燃料の排気ガスで黒くなったと。
地球の空気は既に汚染されているとショックを受けました。
しかしそれだけではありませんでした。
いつだったか若い頃にこんな記事を読みました。
地球の大気中には既に放射性物質が蓄積していて、
それを分析するといつどこで行われた核実験の放射能か、
どこの原発事故の放射能かが判るのだそうです。
その上今度はマイクロプラスチックの汚染です。
私は大学で環境問題の基礎の様な事を学びました。
そして三年生の時に、
環境問題は人間の欲望の制御と自然を畏れ敬う心なしには、
どれ程科学や技術が進歩し法律や制度が整えられても、
決して解決しないと思い至りました。
そして人間とは何なのかを学ぶために、
学問、科学は勿論、哲学や心理学などだけではなく、
宗教や芸術も学ぶ必要を感じ、
芸術については独学で絵を始めました。
音楽はフュージョンバンドをやっていたので、
クラッシック音楽を聴く様になり、
宗教については色々と本を読み、
後に坐禅会に通う様になりました。
あれから世界は良い方向に向かったでしょうか。
人間の欲望を制御出来る様になったでしょうか。
自然を畏れ敬う心を持てたでしょうか。
このままでは何れ人間は自滅する。
そんな40年近く前の疑問や想像が、
今現実になって来ている事に驚きます。
しかし世界は、政治は、経済は、
この問題を解決出来ていません。