インプットの旅その6最後の旅は、

京都に日本の名作を訪ねる旅です。

木曽路は新緑が盛りでした。

 

 

 

琵琶湖は空と溶け合って。

 

 

 

朝一番、

まだ観光客が少ない時間帯に三十三間堂へ、

今後の構図の要になると予想している千体仏を見に。

しばらく眺めて色々想像を巡らすも千体仏は沈黙。

しかしスケッチを始めると突然イメージが鮮明に。

 

 

 

次は京都国立博物館へ特別展『雪舟伝説』を観に。

雪舟の全国宝6点、重要文化財9点と、

雪舟に影響を受けた、

長谷川等伯、狩野探幽、尾形光琳、酒井抱一、

谷文晁、司馬江漢、曾我蕭白、円山応挙、伊藤若冲、

葛飾北斎、狩野芳崖等の国宝・重文30点以上を観る。

 

 

 

次は真言宗総本山智積院へ。

長谷川等伯、息子の久蔵、工房の国宝6点を観に。

恐らく15年振り位に訪ねたが、

宝物館は新しくなっており、

よく泊まった宿坊も新しくなっていた。

 

 

 

次は臨済宗大本山建仁寺へ。

俵屋宗達の国宝『風神雷神図屏風』と、

谷文晁の重要文化財の襖絵『雲龍図』『花鳥図』『竹林七賢図』

『琴棋書画図』『山水図』の高精細デジタル複製を観る。

そして故小泉淳一画伯の畳108畳分の天井画『双龍図』、

元総理大臣の細川護熙氏の『瀟湘八景図』を観る。

 

 

 

その後は街を歩く。

かつて個展をしたギャラリーはなくなっていた。

 

 

 

展示スペースを探して何年も通った寺町通。

しばし30代から40前半頃の思い出を辿る。

 

 

 

帰路の琵琶湖。

 

 

 

日本ラインの木曽川。

 

 

 

木曽路にはまだ桜が咲いていた。

 

 

 

夕映の常念岳とその左に槍ヶ岳の穂先。

松本の自宅に帰宅。

 

 

 

この冬から春にかけて、

6回のインプットの旅に出ました。

 

1回目は東北の旅、

土門拳記念館、秋田県立美術館、棟方志功記念館、青森県立美術館。

2回目は京都滋賀へ日本三禅宗、

黄檗宗、臨済宗、曹洞宗の交流会へ。

3回目は北海道への旅、

冬の北海道の取材と中標津での個展の準備。

4回目は安曇野市穂高で三日間の坐禅合宿。

5回目は昨年アメリカの個展で出会った、

アメリカ第一線のカメラマン・映像作家と、

26年前の世界美術館行脚でドイツで出会い、

現在日本の幼児教育の研究者と上州と信州の旅。

そして最後は京都へ日本の名作を訪ねる旅です。

 

他の分野の事は解りませんが、

アートを学ぼうと思ったら、

最高の作品を観て最高のアーティストから学んで下さい。

その時に理解出来るかどうかは問題ではなく、

最高の作品を観て、覚えて、

自分の中に確固たる基準を作る事、

それこそが一番大事だと思います。

 

私は1998年に初めて海外へ出て、

4ヶ月間ヨーロッパとアメリカの美術館を周りました。

その後は父が他界した年とコロナのパンデミックの時以外、

毎年海外の美術館を訪ねています。

 

私の中には世界最大の美術館があります。

そこにはダ・ビンチもミケランジェロもラファエロも、

モネもセザンヌもゴッホもあります。

セザンヌは、

「第一の師は自然、第二の師はルーブル」

と言いましたが、

私もその言葉に従い制作を続けます。

 

これから制作に入ります。

三年計画で考えています。

新しい画集や随筆集第四集も作りたいと思います。

またどこかで皆様にお会い出来る事を楽しみにしております。