
心如工画師 心はたくみなる画師の如く
画種種五陰 種種の五陰を描き
一切世界中 一切世界の中に
無法而不造 法として造らざる無し
大方廣佛華厳経・夜摩天宮菩薩説偈品より

ある本には人生で大切なものは、
学ぶ事、愛する事、使命を果たす事、
と書かれていた。
またある本では、
あの世に持って行けるのは感動の体験だけ、
と書かれていた。
直接体験の出来ない私には、
これについて何とも言う事は出来ないが、
自分がこの世に生きている意味を見出そうとすれば、
少しでも多く感動の思い出を作る事、だと思って来た。
もし私が死を目前にした時に、
他のものは何も意味を為さないだろう事は容易に想像出来る。

今私が生きている世界の全ては、
私の思い出作りの場だと思っている。
たとえば家族サービスにしても、
家族の為ではない、
自分の為にしている事だ。
我が家とて穏やかな家庭ではなかった。
しかし家族がいなければ、
家族との思い出を作る事は出来ない。
同じ様に、
社会での難しい人間関係も、
与えられた貴重な思い出作りの場だと思う。
その意味で、
この世は考える事も出来ない程壮大で、
また想像すら出来ない緻密なテーマパークだと思う。
人は誰でも人生の主人公だと言う。
一人一人が皆主人公になって、
皆それぞれの認識する世界の中で思い出作りをしている。
冒頭の言葉は『華厳経』の中の、
通称『唯心偈』と呼ばれる言葉の一節である。
そしてもう一つ思い出す言葉がある。
プラユキ・ナラテボー師の言葉である。
”智慧はあらゆるものを良き縁となし、
慈悲はあらゆるものの良き縁となること”
良いも悪いもないのである。
全ては心が作り出すもの。
良いも悪いもなくなった時、
思い出の意味も過去に遡って変わるだろう。
