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人は生まれる時も一人、死ぬ時も一人だ。
しかし、なるほどそうだと納得出来る程、
人は単純には出来ていない。
孤独感とか、疎外感というのは、
遥か昔からあったのだろうが、
現代では増々大きくなっている。

理由は今更言うまでもない。
近代化、分業化、都市化、個別化、
キーワードは幾らでもあるだろう。
人は利便を求め自由を求め、
それらを享受し謳歌しながら、
同時につながりや絆を求めている。
そして恐れてもいる。

これは単純なストーリーである。
当たり前の絆の話だ。
恋人との絆、夫婦の絆、親子の絆、家族の絆、
そして地域との絆。
どこにでもあるような話かも知れない。
なのに何故か泣けてしまう。
それだけ今の世の中に、
当たり前の事がなくなっているのだろうか。

自然の中に、人間が小さく描かれている。
四季の移ろいの中に、
人の営みが寄り添っている。
想い、願い、祈り、そして当たり前の暮らし。
静かな時間の流れの中で、
やさしい気持を思い出す。

原題は"The Road Home"となっている。
ベルリン映画祭・銀熊賞受賞とある。



映画『初恋のきた道』監督:チャン・イーモウ、2000年製作