田舎に引っ込んでから、めっきり書店に行かなくなりました。都心に住んでいた頃はレコ―ド店散策のついでに必ず立ち寄りましたが、レコード蒐集がネット主体になると当然“ついで”もなくなりました。AMAZONなら翌日に配達してくれる便利さもあり、地方で書店の廃業が止まらないのも頷けます。

 

さて『サイモン&ガーファンクル完全版』なる本が出版されました。何故、いまS&Gなの?と思っていたら、デビュー60周年記念のようです。

 

まぁ、中学生の頃、洋楽を本格的に聴き始めるきっかけがS&Gだったし、彼らについて纏めた本も暫く見かけないし・・・ということでAMAZONで購入・・・しかし気になったのが購入した方々のレビュー・・・・ボロクソなんです。後悔するかなぁと思いながらもボロクソの内容も見てみたいし・・・。

 

 

結論から言うと・・・ボロクソほどではないと思います。但し個人的にはコンビ解散後のソロ活動には全く興味がないのに大半のページが割かれているは残念です。それに英国フォークを過大に取り扱っている切り口には満足しないファンがいるはずで、加えてカラーページが全く無く、レア盤や各国盤、初期国内シングル等の紹介も無い編集には、コアなコレクターは物足りなさを感じるでしょう。

 

私は英国トラッド系フォークとモダンジャズがコレクションの2本の柱なので英国フォークに触れているのは嬉しいのですが、冷静に考えるとPAUL SIMONが英フォークの影響を受けたのはBOB DYLANと同じく初期だけで、以後は逆に影響を与える側に転じています。せいぜいA.L.LLOYD、EWAN MacCOLL、DAVY GRAHAM、MARTIN CARTHY、BERT JANSCHの範疇で影響を指摘すべきで、それ以外は無理やり感が否めません。いずれにせよ、もっとPAUL SIMONの作曲能力に焦点を当て、カバーされた作品の紹介等に注力すべきでした。『完全版』と謳うからにはコレクターやコアなファンも満足する内容であって欲しかったですね。

 

取上げたついでに所有しているS&GのPROMO盤、各国盤の一部を紹介します。

映画『卒業』のサントラのタイミング・ストリップ付きプロモ盤(モノラル)、高音質。

 

各種プロモ・シングル盤

 

英国4曲入りEP盤

 

 

過去にS&Gについて触れていますので参照ください。