目に青葉、山ホトトギス・・・梅雨前の新緑がまぶしい季節になりました。

フレッシュで爽やかな印象の緑色は目に優しく、またストレスを和らげるリラックス効果があると言われています。そこでパソコンやスマホの過使用で疲れた目に優しい緑色のジャケットで、中身の音楽も癒し効果があると思われるレコードを選んでみました。主なターゲットのジャズレコードの前に個人的なルーツであるフォークロック系のレコードを2枚取上げました。

 

 

SEVEN BRIDGES ROAD / STEVE YOUNG (REPRISE MS 2081)

 

高校時代の愛読書はNMM(ニューミュージック・マガジン)誌。でも記事より気になったのは巻末のレコード店(芽瑠璃堂、蓄晃堂etc)やロック喫茶(ブラックホーク)の広告に紹介されていたマイナーなレコードで、これもその一枚。広告はモノクロだったので現物が何色か楽しみでしたが、上京して手にしたレコードはイメージどおりの若葉色でした。STEVE YOUNGは後年タイトル曲がEAGLESに取り上げられて一般的にも知られるようになりますが、ほぼ「SEVEN BRIDGES ROAD」一曲の人で終わりました。ややカントリー色が強く、好みは分かれると思いますが私には癒しの一枚。

 

 

『BARRY DRANSFIELD』(POLYDOR 2383160)

 

BARRY DRANSFIELDを最初に知ったのは上掲のSTEVE YOUNGと同じくNMM誌の広告。そのFAIRPORT CONVENTIONやSTEELEYE SPANからの選抜メンバーにフィドルのBARRY DRANSFIELDが加わった英国ダンスチューン集の『MORRIS ON』はメンバーが中世風に仮装した派手なジャケットのせいで、当時流行っていたグラムロックと勘違いしたことが懐かしく思い出されます。

 

BARRY DRANSFIELDは英国トラッドフォーク界の重要人物の一人で、兄弟のROBINとデュオでの活躍の方が有名。このファースト・ソロアルバムは、長らくレア盤と知られ、この手の高額盤にありがちな過大評価をされていると思いますが、聴き込むほどに上品でアコースティックな響きに癒されます。20年くらい前にLPでも再発されましたがバックの鮮やかなグリーンが茶色っぽい色に変わっていて興ざめでした。

 

 

 

ここからジャズです。

 

LEE KONITZ IN HARVARD SQUARE (STORYVILLE LP 323)・・10インチ

 

それまで尖っていたLEE KONITZが初めて見せた寛いだ一面、COOL KONITZからWARM KONITZへと変貌する姿が確認された最初のレコードだと思います。「SHE’S FUNNY THAT WAY」「FOOLIN’ MYSELF」「MY OLD FLAME」などのミディアム・スローな曲ではLESTER YOUNGの影響が窺われます。所有盤は10インチのオリジナル盤ですが、かつて日本で12インチ化された際に追加収録されたライブの「IF I HAD YOU」「FOOLIN’ MYSELF」は更に寛いだKONITZを聴くことができる逸品でした。

 

 

 

A GASSER! / ANNIE ROSS(WORLD-PACIFIC WP-1285)

 

長年の愛聴盤。爽やかに聴こえるのはRUSS FREEMANの軽快なピアノ、ZOOT SIMSの優しいテナー以上に、BILLY BEANの瑞々しいリズムギターと素敵なミント・グリーンのジャケットが大きく影響しています。じっくり聴かせる曲が多い割には重くならず、寛ぎを与えてくれる至宝盤です。

 

 

 

THE SUMMER KNOWS / ART FARMER (EAST WIND EW-8047)

 

70年代以降のジャズレコードは殆ど所有していません(というより殆ど処分済)が、これは例外的な一枚。大好きな「SUMMER KNOWS・・・思い出の夏」がミント・グリーンの素敵なジャケットとの相乗効果で一際輝いていて、ポップ過ぎる選曲と70年代特有の録音のマイナス面を十分に補っています。

 

 

 

他に手元にあるグリーン・ジャケットです。上段はBLUE NOTE、下2段はPRESTIGE系

 

 

 

 

 

他レーベルもと思いましたが、あまりに数が多くて・・・。