リクエストを頂いた(と私は思っています)のでLARRY YOUNGを取上げます。JIMMY SMITHと同じく、自ら取上げる予定は全くなかったので良い機会です。

 

前回、ROCKのオルガン奏者はJIMMY SMITHの影響を受けていると記しましたが、そのJIMMY SMITHの主な後継者はBROTHER JACK McDUFFRICHARD GROOVE HOLMESJIMMY McGRIFFFREDDIE ROACHBABY FACE WiLLETTEBIG JOHN PATTONといった面々でGROOVE FUNKSOUL(所謂コテコテ)畑の人たちばかりで、彼らからROCKのオルガン奏者が影響を受けているとは思えません。影響を受けているとすればLARRY YOUNGです。LARRY YOUNGも少なからずJIMMY SMITHの影響化にありますが、GROOVE感はともかくFUNKSOUL的要素は皆無でBLUENOTEの新主流派のMODE的な・・・熱くても前出のオルガン奏者たちのようなギトギト感・お祭り感ではなく、もっと湿度が低いカラッとした真面目な熱気?が特徴です。ROCK、特にヨーロッパのオルガン奏者の起源はJIMMY SMITHでなくLARRY YOUNGと訂正した方が良いかもしれません。
 
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BLUE NOTEデビューは、いきなり名手GRANT GREENELVIN JONESと。期待のほどが窺えます。作品はGRANT GREENの代表作でもあり傑作の呼び声高し。この中のYOUNG作曲の「TALKIN'ABOUT J.C.」によりオルガンのJOHN COLTRANEと言われるようになります。
 
 
 
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BLUENOTEでの最初のリーダー作。前作にSAM RIVERSTS)を加えただけですが、かなり斬新な感じに。BLUENOTE新主流派を代表する1枚。一押しです。
 
 
 
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GRANT GREEN名義も一転、スタンダードばかりの選曲。BEATLESの「I WANT TO HOLD YOUR HAND」を取上げているのが嫌で嫌で、気真面目な?JAZZファンを気取っていた頃は徹底的に敬遠していた作品。45歳くらいから、これはこれで・・・と全く平気になりました。内容は意外としっかりした作品。時代を反映して全編ボサ・ノバ調。
 
 
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リーダー第2作。何と言ってもWOODY SHAWTP)、JOE HENDERSONTS)という新進気鋭のメンバーとの絡みが魅力的。こちらを代表作に推す方も多いと思います。ELVINとのデュオの「MONK’S DREAM」の解釈が素晴らしい。オルガンで「PLAYS MONK」集を作って欲しぃと思わせるくらいの出色のでき。中期KING CRIMSONSOFT MACHINEを聴いている方には全く抵抗なく、ど真ん中のストライクでしょうね。
 
 
 
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これもGRANT GREEN名義。BOBBY HUTCHERSONVIB)の参加で音楽自体が上品に仕上がっています。ゆったりとしたテンポで昼下がりに聴いていると心地良くて、ついウトウトと・・・・・。長年の愛聴盤、BGMに最高です。但しLARRY YOUNGのリーダー・アルバムのように真剣に向き合う盤ではありません。
 
 
 
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他にBLUENOTEには『LOVE&PEACE・・BN4242』、『CONTRASTS・・BN4266』、『HEAVEN ON EATH・・BN4304』、『MOTHER SHIP・・LT1038』といったアルバムがありますが、購入する気にならずMOSAICBOXセット『THE COMPLETE BLUENOTE RECORDINGS OF~』でお茶を濁しています。
 
 その後のJIMI HENDRIXとの共演やMILESの『BITCHES BREW』に参加する頃の話は、私には無理ですので、ご容赦下さい。
 
 
*掲載した4200番台以降のオリジナルMONO盤は数が少なく価格的にはSTEREOの倍はします。でも音楽内容からすると、これらはSTEREO盤で聴いた方が良いと思います。