EQカーブの続きです。前回取上げた「BLUE NOTEは1970年までAESカーブ」説も衝撃的でしたが「COLUMBIAは1979年までCOLUMBIAカーブ」説も十分にインパクトがありました。
COLUMBIAカーブ(正確にはCOLNMBIA LPカーブ)はトーン・コントロールだと中央値(RIAA)から低音(BASS)をAESほどではないにしろ少し絞り、高音(TREBLE)も、やや絞ると近いカーブになります。理論上は、きつい高音部がまろやかになり軽快さが増すはずです。
COLUMBIAカーブに照準。
普段、良く聴いているオリジナル盤で検証します。なお今回もあくまでも個人的な見解です。
DAVE DIGS DISNEY / THE DAVE BRUBECK QUARTET (COLUMBIA CL 1059)
COLUMBIAのBRUBECKと言えば「TAKE FIVE」収録の『TIME OUT』(COLUMBIA CL 1307)の方が有名ですが、個人的にはこちらの方が遥かにターンテーブルに載る機会が多いので・・・。COLUMBIAカーブでベースの音は軽快になりますが、RIAAよりPAUL DESMONDのアルトの“艶”は、やや失われます。でも、これはDISNEYの楽しい音楽に特化した作品、爽やかさの方が優先されるのでCOLUMBIAカーブの方が合っていると思います。1957年の録音。
MILESTONES / MILES DAVIS (COLUMBIA CL 1193)
次作の『KIND OF BLUE』は、いろいろと取り上げられているので、こちらをチョイス。モードとの端境期のアルバムで未だハードバップの色香が濃く残っていて、ピアノトリオによる「BILLY BOY」が良いアクセントになっているB面が大好きです。COLUMBIAカーブだと聴き易い反面、迫力が薄まり如何にも再発盤を聴いているような印象、RIAAカーブが良いと思います。
SOMEDAY MY PRINCE WILL COME / MILES DAVIS (COLUMBIA CL 1656)
MILESをもう一枚。MILESの中では個人的に一番聴いている作品。MILESのミュート、WYNTON KELLYの弾けるピアノ、僅かな参加ながら抜群の存在感のCOLTRANEと聴きどころ満載です。COLUMBIAカーブだとMOBLEYのサックスが弱すぎ、KELLYのピアノもRIAAの方が臨場感があります。MILESのミュートも高音部が、きつくなるところは皆無、これはRIAAカーブで鳴らすべきアルバムだと確信しました。
BRINGING IT ALL BACK HOME / BOB DYLAN (CL 2328)
JAZZばかりでなくROCK畑からも一枚。私はフォーク・ロック時代のDYLANが大好きで本作と『HIGHWAY 61 REVISITED』『BLONDE ON BLONDE』の3枚はマスト。COLUMBIAカーブとRIAAカーブでは意外にも違いが大きく、RIAAカーブでは「MAGGIE'S FARM」や「LOVE MINUS ZERO」「IT'S ALL OVER NOW、BABY BLUE」
の高音部に、やや聴きづらいところがあって、マイルドで聴き易いのはCOLUMBIAカーブです。でもDYLANをより近くに感じ、声に“艶”があってオリジナル盤らしい?のはRIAAカーブ、COLUMBIAカーブだと物足りなさが残ります。
NIGHT IN MANHATTAN / LEE WILEY (COLUMBIA CL 656)
最愛のヴォーカル・レコード。10インチLPもSP盤も所有していますが、今回は敢えて12インチLPを実験台に・・・。1954年にRIAAカーブで統一されますが、各社すぐには移行できず、それなりの日数を要したと言われています。このLPが発売されたのは1955年の端境期で従来のCOLUMBIAカーブで作成されたと推測します。微妙ですがCOLUMBIAカーブの方が声質が上品で、よりオリジナルのSP盤(1951年録音なので当然COLUMBIAカーブ)の音に近いと思うからです。今までは10インチLPを頻繁に聴いてきましたが、これからは、この12インチLPを聴くことが多くなりそうです。なんたって10インチLPやSP盤にくらべ状態が良く(ほぼミント)ストレスなく聴けるからです。もちろんCOLUMBIAカーブで。
RIAAカーブ統一以降のカーブに異論を唱えている方はハイエンド・オーディオを所有していて極めて鮮明な音で再生されているのでしょう。それゆえ鮮度の高いオリジナル盤をRIAAカーブで鳴らすと想像以上(TOO MUCH)に鳴ってしまい、いわゆるLOUD CUT盤を聴いているような状態になっているのでは?そのためマイルドになるAESやCOLUMBIAカーブを好む・・・と私のようなオーディオ素人は考えていますが如何でしょう?










