海神作戦より気になったこと/ゴジラ-1.0(ネタバレなし) | ★ワルプルギスの夜★

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つれづれなるままに・・

昨夜『ゴジラ-1.0』を観てから
ず〜っと考えている
確かに、“ゴジラ”はめっちゃ良かった
アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされるだけはある
特に、放射能の熱線を吐く寸前の背鰭が紫色に発光して

次々おっ立つところから
ブワァーと閃光を浴びせる無慈悲な感じとかは鳥肌もんだった





個人的に残念だったのは、キャスティング
懸命に演技していた俳優たちは全く悪くないと思うけれど
でも、あのゴジラとの比重が釣り合わない
何ともアンバランスな気がして仕方なかった

まず、主演は演技自体は上手いのに
宝くじのTシャツやらクーちゃんのイメージが付き纏って
特攻隊員の生き残りと言う悲壮感が薄く
残念ながら、戦争体験を引きずってもがき苦しんでいる

リアリティーが感じ取り難かった





次に、ゴジラ討伐の作戦を編み出す野田博士
調子っぱずれに高い声のトーンと、たどたどしい喋り方は、

北の国からの純や三丁目の茶川ならイイ
しかし、命懸けの作戦に臨む人々に熱く真剣に討伐プランを説明する場面には、

相当そぐわないニュアンスの声と言う印象が拭えなかった


後、特殊任務で機雷を回収する木造掃海艇「新生丸」の艇長
一人だけ、どこか違う、舞台か何かの芝居をしてるんじゃないか?

と思うくらい周りから浮くハイテンション





少しトーンを下げる調整をするとか、
普段からあの乱暴な口調とテンションの俳優を使った方が座りが良かったんじゃないだろうか‥


じゃあ、三人の役は誰が適任か、と考えても
最近の日本の俳優をあまり認識していないんだけど、

個人的には、主人公の敷島は「SPEC」の頃の加瀬亮とか

(最近なら、坊主刈りの菅田将暉)



博士は、真田広之(メガネ限定)‥がちょっと歳上過ぎるなら

大森南朋あたり、




艇長は、少し前までの、丸くなってしまう前の泉谷しげるとか

(最近なら、千鳥の大悟かな)



子役は良かったよぉ〜



『シン・ゴジラ』で日本のゴジラ映画は一旦全く違う方向に向かった

今回のゴジラは、70年目にして、再度方向転換して、

ゴジラをデザスターの象徴からきっちりモンスターに戻した

更に闘いを挑むのは国の軍隊や、臨時政府下の各専門家による

対策本部でも無い






先の大戦から生き残り、海軍・空軍等から一般市民に戻った人々が再集結した上、

自分たちの守るべき者について考えた時に

直接ゴジラに立ち向かうのか、

それとは違う道を選ぶのかと言った点や

特攻隊の生き残りが、自分にとっての戦争をどう終わらせるのかが

昭和を舞台にしていながら

「これって、令和のゴジラだなぁ‥」と思わずにはいられなかった






キャスティングについて色々言ったけれど

私と違って日本の俳優に先入観が無い海外の観客は

『ゴジラ -0.1』をあるがまま受け取れるかもしれない


山崎監督、オスカー獲れるとイイね❗️