人生意気に感ず「甦るノルマンディ上陸作戦。史上最大の作戦の今日的意義」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「甦るノルマンディ上陸作戦。史上最大の作戦の今日的意義」

◇「いつも戦いは辛いものだぜ、海から空から若い兵士は勝利信じて・・・今日も進みゆく歴史を作るため・・・」ノルマンディ上陸作戦を舞台にした映画「史上最大の作戦」のテーマソングである。この映画の場面が今甦る。悪天候で足止めされた兵士たちがトランプをする姿。ナチスの将軍は「自分なら上陸地点としてここを選ぶがアイゼンハワーは決断できないだろう」とノルマンディの地図を指して言った。ある朝、海岸線の要塞を守るドイツ兵は目を疑った。目の前の海を埋め尽くすように上陸しようとする連合軍兵士の姿があった。それは80年前、1944年6月6日の出来事であった。この頃日本も戦局は末期の状況で前年4月18日連合艦隊司令長官山本五十六がソロモン島上空で戦死、12月には出陣学徒壮行大会が行われた。そしてこの年1944年にはサイパン島守備隊全滅、東条内閣総辞職と続いた。

 ノルマンディの海岸は約80キロにわたり米英カナダの兵士が上陸した。作戦は成功し連合軍勝利の流れは決定づけられていく。フランス国民は狂喜して兵士を迎えた。

 一方日本も激変、激流の中にあった。真珠湾の勝利に狂喜沸騰しているときドイツはソ連に侵攻し悲劇的な敗退が始まっていたのだ。真珠湾攻撃の3日前、ドイツ戦車戦の名将ブーデリアン大将は日記に「我々は惨たんたる敗北を喫した」と記した。日本帝国はナチスドイツの勝利を最大の頼りにして対米英開戦に踏み切ったのだった。ノルマンディ上陸作戦は崩れていくドイツに止めを刺すと同時に日本の敗戦をも決定づける要素となった。正に史上最大の作戦だったのだ。

◇バイデン大統領はノルマンディの式典で戦った兵士の勇敢さを次のように称えた。「彼らは使命と義務を果した。彼らはまさしく米国人だったのだ。作戦で犠牲になった彼らは米国が世界を照らす光だと信じていた」

 フランスのマクロン大統領はこの式典に車イスで参加した元米兵士たちに感謝の意を伝えた。「欧州が自由な世界を取り戻せたのはここで戦った兵士たちの意思のおかげです」と。マクロン大統領は上陸作戦の日を民主主義の理想を追う現在の欧州が始まった日、繰り返す夜明けと表記した。またマクロン氏はロシアを80年前のナチスドイツと重ね「ウクライナ国民の勇気に感謝する」と称えた。これはウクライナ国民が欧州はじめ自由主義世界のために戦ってくれているという認識を示すものだ。アメリカ及び欧州各国がウクライナへの支援を強めている。甦れノルマンディの声が聞こえる。(読者に感謝)