人生意気に感ず「ふるさと塾、山本五十六の決意と真意。騙し討ちか。アメリカ国民に大義名文を与えた」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ふるさと塾、山本五十六の決意と真意。騙し討ちか。アメリカ国民に大義名文を与えた」

◇今月のふるさと塾(22日土曜日)は山本五十六である。前回の井上成美と共に三国同盟に強く反対した。山本五十六にどう切り込み、何を語るかを考えて資料を読んだ。山本は長くアメリカ駐在武官を務めアメリカの底知れない国力を肌で感じとっていた。彼は語った「デトロイトの自動車とテキサスの油田を見ただけでも日本の国力でアメリカ相手の戦争も建艦競争もやりぬけるものではないことがわかる」と。だからアメリカと戦って勝ち目がないことを確信していたのだ。三国同盟への強い反対もこの同盟により米英との戦争に至ることを恐れたからである。1939年に第二次世界大戦が勃発するとナチスドイツは破竹の勢いであっと言う間にヨーロッパの大部分を占領し世論はバスに乗り遅れるなと沸騰し翌1940年日本は遂に三国同盟を締結した。米英との戦争が避けられない状況で山本は真珠湾襲撃を決意する。彼の目的はほとんどの主力艦隊が集結している真珠湾を襲い壊滅的打撃を与えアメリカの戦意を喪失させ機を見て講話に持ち込むことであった。軍の中央は反対であった。成功はおぼつかない。大きな博打とみたのだ。確かに真珠湾を成功させることは綱渡りの感があった。次のような課題を乗り越えねばならなかったからだ。

◎真珠湾を目指す機動部隊が途中でアメリカ等の船と遭遇し不慮の事態が生じないか。

◎ハワイのレーダーに発見されないか。

◎途中米潜水艦に発見されないか。

◎真珠湾に米主力艦隊が当日在泊しているか。

 これらを全てクリア出来たことは奇跡であった。そして奇襲攻撃は大成功であった。ところで山本が異常な程気にしていたことがあった。それは事前にアメリカに通告することであった。事前通告は攻撃実施の30分前ということになっていた。「外務省は大丈夫だろうか。どこかに手違いがあってこの攻撃が騙し討ちになったとされるなら陛下に対しても国民に対しても申し訳がたたない。必ず調べておいてくれ給え」山本は何度も念を押した。ところが外務省は事前通告をしなかったのだ。手違いだったという説があるが疑わしいらしい。ルーズベルト大統領は「日本政府はアメリカを騙したのです」と議会で演説し、議場は熱気と興奮が渦巻いた。結果として挙国一致して自由と平和のために戦うという大義名文をアメリカ国民に与えることになった。太平洋戦争は真珠湾攻撃と同時に始まった。日本はアメリカが石油を全部止めたための自衛のための戦いと考えた。当日は熱く語ろうと思う。

(読者に感謝)