人生意気に感ず「サンパウロの日系人社会で意外な人に。日系人との絆を活かせ。政治改革は正念場」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「サンパウロの日系人社会で意外な人に。日系人との絆を活かせ。政治改革は正念場」

◇岸田総理が南米訪問から帰国した。先日、パラグアイについて書いたが、サンパウロについても私の訪問と重なる。コロンブスの新大陸発見後新大陸はスペインが支配したがブラジルは例外でポルトガルの植民地となった。サンパウロにはブラジル最大の日系人社会が存在する。新大陸には広く奴隷の暗い悲惨な歴史がある。そういう背景の下で東洋人も差別され苦労した。岸田総理が今回訪れたイビラプエラ公園のことが懐かしい。公園には慰霊碑があり開拓で苦労した人々の過去帳が保管されていた。この日の昼食で「フェイジョアーダ」を食べたことが忘れられない。黒い椀にどす黒いものが入っている。豚の尻尾や足なども材料になっているという。昔奴隷が食べた物を今は珍しい精力料理として大事にされている。あの時、食べ物にも民族の悲しい歴史が結び付いていることを知った。

 サンパウロ日本文化協会は思い出深い。心を打たれる人々に会ったし、出会いを通じて学ぶことも多かったのだ。心を打たれた人に私の地元芳賀の嶺町から渡った勇気ある女性がいた。会場に何時間もかけて駆けつけたKさんは花の栽培を大きくやっている。小神明町のあの橋の所から見る赤城山が好きで懐かしいと語った。世界を股に掛けるという言葉があるが、女性としてその行動力と精神力には脱帽するばかりだ。日系人の活躍は素晴らしいが二世三世になるにつれ言葉の問題もあって日系らしさが薄れていくという指摘を深刻に受け止めた。ブラジルとの今後の発展のために日系人の存在は非常に重要である。現在多くのブラジル人が日本で働いている。日系人も多い。日本人移民が過酷な状況で築いた歴史を無駄にしてはならない。国と地方がその気になれば打つべき手は沢山ある。それが人口減少社会、外国人との共生が加速する社会の扉を開くことに通じることを銘記すべきだ。

◇岸田首相が参加国歴訪から帰国した。その激務ぶりには驚くばかりだ。休む間もなく最大の政治課題が待ち受けている。政治資金規正法改正問題である。裏金問題に帰因する選挙の大敗の嵐は未だおさまるどころではない。思い切った改革をしなければ国民は許さない。政策活動費

の透明性の中味にどこまで踏み込めるかが焦点になっている。パーティ券購入者に関する公開基準額を現行は20万円超であるが、公明党は5万円超への引き下げを主張している。あの大打撃を受けながら小手先改革で終わることはないだろう。(読者に感謝)