人生意気に感ず「バイデン氏は明るい未来を語る。南北戦争以来の対立の先は。平等実現の税制。モンスタ | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「バイデン氏は明るい未来を語る。南北戦争以来の対立の先は。平等実現の税制。モンスタ

◇バイデン氏の叫ぶ姿はウルマンの詩を想起させる。「人は信念と共に若く疑惑と共に老ゆる」。最後に総括として教書のポイントを書く。バイデン氏の前向きな姿に対しトランプ氏は過去の栄光にしがみつく。勝敗は歴然だ。

アメリカの歴史は建国以来対立を乗り越えフロンティアを開拓する歩みであった。バイデン氏は現状を南北戦争以来の深刻さと訴える。対立の象徴は3年前の議事堂乱入事件。トランプ氏は民衆を扇動した。バイデン氏はこの点をこう訴える。「米国の民主主義の喉元に短剣を突きつけた」、更に主張する。「米国民は倒れてもまた起き上がる。我々は突き進む。それこそが米国だ。あなたたちのお陰で米国の未来は明るい」。議場の民主党の議員たちは総立ちになって賛意を示した。議場の様子が我々の胸に伝わってくる。祖先たちがメイフラワー号でプリマスに上陸したことが示すようにアメリカは移民の国。その流れを障壁で阻止するのは無策という他はない。

◇バイデン大統領はアメリカが世界最強の経済大国であり続けるためには世界最高の教育システムが必要だと訴える。そして大学の学費を安くしたい、歴史的黒人大学やヒスパニック系など少数派に配慮した教育機関に過去最高の投資を増やし続けようと呼びかける。これは平等の主張であり、平等こそ人間尊重の根幹なのだ。バイデン大統領は公平な税制度を実現しようと決意を述べる。「アメリカには1,000人の億万長者がいる。その平均連邦税率はたったの8.2%。私はそれを25%にすることを提案する。それにより今後10年間で5,000億ドルの税収が見込める」

 バイデン大統領はトランプ氏が恨みと復讐に燃えていることを厳しく指摘する。恨みとは4つの事件で刑事訴追されていることを指す。トランプ氏は当選したらその報復として「政敵を訴追する」と宣言している。滅茶苦茶な子どもの喧嘩である。

◇前嶋上智大教授は今回のバイデン氏の教書演説に80~85点の評価を与えた。そして、現在トランプ氏が優勢に見えるのは、これまで実質的に共和党しか候補指名争いの選挙戦が行われていなかったためと分析する。

 アメリカ大統領選はアメリカだけの問題ではない。教書を読んでアメリカの民主主義は健在の根をもっていると感じることができた。これに対してロシア、プーチンの選挙は偽物である。「モンスター選挙年」が世界を巻き込んで動き出した。歴史的世界劇場に興味は尽きない。日本の役割は益々重要である。(読者に感謝)