人生意気に感ず「ルーズベルトの議会演説とバイデン。元CIA長官は訴える。プーチンの狂気」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ルーズベルトの議会演説とバイデン。元CIA長官は訴える。プーチンの狂気」

◇バイデン氏は1941年1月のルーズベルト大統領の有名な議会演説を引き合いに出した。この年欧州ではナチスのヒトラーが台頭し戦争が荒れ狂っていた。ルーズベルトは1月6日の年頭教書で議会を目覚めさせようとした。ルーズベルトは「我が国の歴史で前例のない時に演説している」と訴えた。バイデン氏はこれを踏まえて叫んだ。「私はルーズベルトと同じ議場にいる。今米国の歴史で前例のない時に直面している。私の目的は議会を目覚めさせ、米国の人々に警告するためだ。この議場でプーチンの侵略がウクライナで止まると考える人がいたら、私は保証する。プーチンの侵略は決して止まらない」

 バイデン氏の警告はどうなるのか。プーチンの侵略を阻止するためには議会のウクライナ支援予算の議決が必要である。下院ではトランプ支持の共和党が多数なのだ。議会の行方が大いに懸念される。

◇ここに注目すべき主張がある。元CIA長官にして国防長官だったレオン・パネット氏である。米議会で予算がつっかえているが、これにはウクライナ侵攻の膨大な額が計上されている。パネット氏は最終的に超党派で通過するだろうと見る。その理由はプーチンの手助けをしていると非難されるのは共和党が最も避けたいことだからという。トランプは「プーチンに好きにさせればいい」と言った。この発言はトランプの異常さを示すものだと思う。パネット氏は50年以上の諜報と防衛に取り組んで学んだ者としてプーチンを絶対に信用すべきでないと訴える。

 トランプの異常さを示す事実がある。それはバイデン氏の教書演説中50回超の感情的と思える批判の投稿をSNSで行ったことだ。「最も怒りに満ち情熱的でない教書演説だったかも知れない」、「我が国の恥だった」とバイデン氏を糾弾したのだ。問題はこのような人物が有力な大統領候補にあがっていること。私は第二次大戦下のヒトラーの演説とそれに熱狂するドイツ国民を想像する。ドイツのように優れた文化の国でも追い詰められるとあのように狂うのだ。日本はあの時、ナチスドイツの快進撃に目を奪われ乗り遅れるなと錯覚した。1940年に独伊と三国同盟を結び翌年真珠湾を攻撃し奈落の底に落ちるように破局に向った。歴史は繰り返す。同じような世界情勢下で日本の役割が問われている。トランプ氏はインド、オーストラリア、日本などとの連携を深めることを訴えている。あの時と異なるのは平和憲法の存在だ。絶好のカードを活かす時である。[ 続く ]

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