人生意気に感ず「角田義一さんの死。水餃子と残留孤児。トランプ独走の意味」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「角田義一さんの死。水餃子と残留孤児。トランプ独走の意味」

◇角田義一さんが86歳で亡くなった。老いても激しい闘士の姿勢は消えなかった。私との接点はカトリックであり、フランシスコの町の評議員として顔を合わせていた。社会福祉法人フランシスコの町は孤児や難民に関わっているがそこでの課題は社会の矛盾などに結び付く問題も少ない。そんな時、角田さんの鋭い歯に衣きせぬ発言があった。それを見て、足はかなり力を失っておられる様子であるが心の情熱は衰えていないことを感じとっていた。

 私はカトリックに席を置くが信者の中に時に感じる闘う心を失ったかのような姿には不満を抱く。真のカトリックは教会で手を合わせることだけではない。義一さんの反権力の姿には惹かれるところがあった。冥福を祈る。

◇25日、中国残留帰国者協会の料理教室に出た。ここで作る水餃子の味は独特でつい何十個も食べてしまう。私は協会の顧問として挨拶した。「現在、日本と中国の関係は非常に重要です。協会の皆さんは貴重な橋渡しの役割を果たしておられます」と。協会には残留孤児の友人も何人かいる。彼らは戦後の動乱の中で塗炭の苦しみを味わった。日本に来ては心ない日本人に差別される悔しさに耐えた。私は彼らが育てられた中国奥地を何度も訪れた。黒竜江省ハルビンの奥地の貧しさは想像をはるかに超えた。私は戦後の貧困時代開墾生活の苦しさを体験した者として他人事ではなかった。黒い土間の隅にはカマドが二つ並び裸電球が天井から下がっている。一段と高い所が一切の生活の場であった。私の友人はここで育ったのだと思うと、その場の光景が胸に刺さった。残留孤児の多くは老境を迎え、ありし日を夢のように振り返っている。中国の近代化はハルピンの奥地まで押し寄せ、かつての光景は一変したに違いない。

 ハルピンで私は731部隊の跡地を訪ねた。細菌戦に備えた恐ろしい人体実験の建物は日本人の罪証博物館となっており、中には信じ難い証拠の品や写真が陳列されていた。私はナチスの残虐と重ねた。戦争は勝ためには手段を選ばない、何でもありの現実を極めて身近に見て鳥肌立つ思いであった。

◇トランプは24日サウスカロライナの勝利を確実にした。これで5連勝である。サウスカロライナは対立候補のヘイリー氏が6年間知事を務めた州。今年はモンスター選挙年。注目の米大統領選は11月5日。サウスカロライナでの勝利はモンスター実現への一歩と私は考える。トランプ再選なら世界は大きな衝撃を受ける。もう一人のモンスターはプーチンである。これらモンスターから世界の自由と平和を守らねばならない。(読者に感謝)