人生意気に感ず「麻生氏の容姿発言。車イス議員の訴え」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「麻生氏の容姿発言。車イス議員の訴え」

◇衆参の国会論戦を興味深く見ている。麻生氏の容姿発言が国会でも大きな波紋を興している。福岡県の講演での発言である。聴衆の笑い声が伝わってくるようだ。「このおばさん、やるねぇと思った」、「そんなに美しい方とは思わねえけれど・・・」。野党からは「暴言だ」という声があがる。

 岸田首相は参院本会議で発言した。「年齢や容姿を揶揄し相手を不快にさせるような発言は慎むべきだ」。麻生氏の話に笑った聴衆はもちろん麻生氏自身もことの本質を理解していなかったに違いない。白状すると私自身認識不足の点があった。女性の容姿批判につながる発言は国際的には当然許されないことになっていると言われる。

 ある元自民党女性議員は語る。「若手の男性議員は麻生氏の発言が変であることに気づき同調して笑わなくなりつつある」と。

 女性の問題が進化しつつあることを国会の論戦で知った。

◇2月2日の参院本会議で車椅子の女性が登壇した。重度身障者木村英子さんである。車椅子の人が国会に入りバリアフリーに向けて議場を改善したことは聞いていた。車椅子の姿がスロープを進むのを見て納得がいった。

 木村氏は発言をサポートする人と介護人を左右において発言した。障がい者のバリアフリーに関する話は当事者のものとして説得力があった。防災及び避難の企画に関し障がい者など当事者が参加しないと良い効果が得られないことを「インクルーシブ防災」として訴えた。インクルーシブ(inclusive)とは「一切を込めた」とか「総括的な」という意味である。木村氏は誰も排除されない、すべてを含めたという意味だと説明した。避難所で障がい者用トイレで苦しむこと、入浴の時障がい者が断られた例などを語った。手がかかる、希望者が多いなどの事情があることは分かる。しかし障がい者が抱える事情は切実なのだ。施設や設備を設置する段階から障がい者を参加させることの必要性をこの人は訴えているのだ。

◇経済安全保障分野の情報に触れる権限を民間人に与える制度がつくられる。経済安全保障に関する重要な情報は政府が指定する。民間企業は情報取り扱いに関われることで、これらの分野で国際共同研究に加われる利点がある。資格者が漏洩すると5年以下の拘禁刑が科される。外国のサイバー攻撃にも晒される現実は深刻だ。国家及び国民の安全を守るため重要情報への侵害を未然に防止する重要性は増大している。水道や鉄道、AIなどの情報が含まれる。社会安定の基盤である。(読者に感謝)