人生意気に感ず「京アニ死刑判決の意味。月探査機ピンポイントの快挙。スウェーデンのNATO加盟」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「京アニ死刑判決の意味。月探査機ピンポイントの快挙。スウェーデンのNATO加盟」

◇京都アニメーション放火殺人事件の被告に判決が言い渡された。予想通りの極刑である。最大の焦点は刑事責任能力の有無だった。裁判所は初めに主文を読まず、判決に至る理由を長々と続けた。途中、昼の休憩をはさんで午後一時過ぎに死刑が言い渡された。刑事責任能力については神経喪失でも、心神耗弱でもないことが明らかにされていた。京都地裁は専門家の鑑定とは別に独自の検討をしたことが伝えられていた。

 青葉被告は19年7月京アニのスタジオにバケツに入れたガソリンを持ち込み社員に浴びせ放火した。事実関係に争いはない。だから最大の焦点は責任能力だった。自分をコントロールする可能性があったのに、敢えて違法行為に踏み切った点が責められるのだ。

 被告には強い妄想があった。闇の人物に監視されている。京アニはこれと結びついて嫌がらせをしていると。判決は妄想性障害の存在は認めつつ犯行の決意に妄想の影響はほとんどないと判断。極刑は改善の期待がない時に下される。その期待を測る一つの要素は謝罪である。公判で「申し訳ない」と謝罪したが判決は真摯な反省はなく死刑は回避できないとした。

 2008年の秋葉原無差別殺傷事件を思う。同種の事件が跡を絶たない。人口があふれる中で人間関係は増々稀薄になり、人は孤独に陥る。生きづらい社会が人間の不幸を生む。青葉被告は子どもの頃日常的に父から虐待を受け定時制高校に通いながら働いた。事件で自らも大やけどを負った。主治医に励まされ優しい人もいると涙したという。死刑台に消えていく命を哀れに思う。

◇暗い社会にビッグな朗報だ。正しい成果を待っていた。月探査機のピンポイント着陸成功が明らかに。世界に前例がない数メートルの精度。日本の科学力を誇りに思う。ピンポイント着陸は宇宙時代の人命尊重を支えるものだ。人権尊重の国の科学力発揮は素晴らしい。宇宙への扉が開かれたことを実感する。530年前のコロンブスの新大陸発見に始まる大航海時代の宇宙版である。

◇トランプの躍進につけロシアの自国本位主義が懸念される。ここに一つの朗報がある。スウェーデンのNATO加盟が実現する。これでロシアと欧州に面するバルト海はロシア以外の全ての沿岸国がNATO加盟国となる。北欧のスウェーデンとフィンランドは共に加盟申請しフィンランドは昨年4月に加盟を果たしていた。今回スウェーデンは32カ国目の加盟国となる。(読者に感謝)