人生意気に感ず「災害対応にはその国の特色が。能登半島の地獄。津波の実態は?」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「災害対応にはその国の特色が。能登半島の地獄。津波の実態は?」

◇今年はほとんどの日本人にとって、更には全世界の多くの人にとって心に刻まれる年になるに違いない。元旦の巨大地震なんてあまり例がないと思う。日本を訪れていた外国人は肝を潰し改めて日本の特性を知るきっかけになったことだろう。大災害への対応にその国の制度や国民性が顕著に現われるからだ。大地震は世界の多くの地で起きている。同程度の震度で壊滅状態の所もある。建物の耐震構造の違い、人命を尊重する国の根本規範の差が大きく結果の違いを生む。日本は人権尊重の憲法に立つ。今回も首相が先頭に立って被災地救済の旗を振る姿はこの憲法の基盤に立脚してのことだ。巨大災害の度に略奪が起こらないことを世界のメディアは奇跡のように報じる。公共心が薄いと言われる現代の若者の心にもいざという時には助け合うという精神が根を張っている。東日本大震災で、阪神淡路大震災でそのことが発揮された。今回能登半島という最悪の地形が救済の手を拒んでいる。それを乗り越えた救いの力が懸命に働いている。正に日本が試されているのだ。道路沿いの電柱の貼紙は訴える。「トイレ、食べ物が欲しい」と。ある老人は叫んだ。「地震後初めて水を口にした。ありがたい」と。4日午後の時点で石川県の死者は84人に達した。1日午後4時10分の発生時の確認死者は55人だった。4日現在の安否不明者は179人である。政府はこれらの人の名前や年齢を公表し情報を呼びかけている。孤立の人々は少なくとも780人。寒さの中、目を覆う惨状が広がっている。多くの家々の停電は人の心を暗くしていると思われる。現代文明は電気で支えられている。情報を得る妨げとなり医療も動かなくなる。輪島、珠洲市の医療機関は多くの患者を金沢市などの医療機関に搬送したという。

◇津波被害の実態が明らかになってきた。1日の夜、女性アナウンサーが狂ったように避難を呼びかける姿は少しオーバーかとも思えた。大津波警報は最大3メートル以上の予想の場合出される。今回の予想は5メートルだった。珠洲や能登の人の中には信じない人もいたようだ。巷には偽情報も多い中、公共放送は信じられる貴重な情報源。あの声を他県で聞いた親族が避難を促した例もあったようだ。検潮器で測った潮位と具体的な地形を駆け登る波の高さは違うだろう。私は今回も防波堤を越える恐ろしい波の姿を見た。海上保安庁によれば1人が津波によって行方不明になった。能登半島地震の全貌とその先の巨大地震はこれから明らかに。(読者に感謝)