人生意気に感ず「添乗員の快挙。世界のメディアは奇跡と。群馬は、そして浅間は大丈夫か」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「添乗員の快挙。世界のメディアは奇跡と。群馬は、そして浅間は大丈夫か」

◇「禍必ず重ねて来る」という諺がある。1日午後4時10分石川県能登地方で巨大な地震が、そして2日午後5時50分頃羽田空港で日航機と海保機が衝突した。「逃げて!逃げて!」、「津波です!すぐ逃げて!」女性アナウンサーの必死の声が夕闇迫る街に響く。一瞬ドラマかと耳を疑った。テレビの画面には5メートルの津波と表示。あの東日本の惨状を想像した。赤い炎が黒い空間に広がっている。大火災らしい。夜が明けて被害の状況が次第に明らかになっていく。火災の煙が流れる輪島市の市街はイスラエルのガザ地区攻撃の場面かと思わせる。死者は増え続け3日の時点で73人に達した。能登半島だけに止まるとは思えない。日本列島に何が起ころうとしているのか。人口が超密集する首都圏で起きたら。ゼロメートル地帯が広がる所に津波が押し寄せたら。迫る南海トラフでは最大30メートルの津波が予想されている。能登の現状を壮大な予兆と捉えねばならない。

◇羽田空港の出来事は人為的ミスが絡んでいるかも知れない。海保機の5人が死亡したが日航機の379人は全員脱出に成功した。90秒の間にパニックが生じなかったのは奇跡的である。添乗員の冷静沈着さが想像される。

 昨年暮れ羽田から北京へ向う機内で女性乗務員がきびきびと動いていた。万一の時、我々の運命は彼女たちの手にかかっていると考えたばかりである。

 海外の主要メディアが全員脱出を「奇跡」と報じている。ニューヨークタイムズは緊迫した状況で「乗務員が全員を脱出させたのは正に奇跡だ」と、またCNNは犠牲者がいなかったことを「驚くべきこと」と報じた。海外の専門家は乗客が荷物を持たずに脱出したことにつきお手本のような対応だったと賞讃している。不幸中の幸であるが海外の反応に胸を熱くし日本人として誇りに思った。

 能登の被災地では倒壊した瓦礫の上を非情な時が過ぎていく。生存率が急激に下がる状況で安否不明者が15名いると言われる。緊迫した動きが見られ、呆然と立ち尽くす関係者の姿も。6階建ての建物が根こそぎ倒れている。地震のエネルギーがいかに大きかったかを物語る。150キロの活断層が動いたとされる。地震に備える場合地下の構造を知ることは極めて重要であるが、分からないことは余りに多い。備えようがないではないかと思ってしまう。吾妻地域をよく走るが垂直の断崖絶壁は異常な降雨で緩んでいると見なければならない。小規模な地震でも崩れるのではないか。不気味に沈黙する浅間が目を醒ます時も近い。(読者に感謝)