人生意気に感ず「プレハブ撤去で心に空洞。原子力の現状と今後。核融合の動き。心の文化書道はコロナ後 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「プレハブ撤去で心に空洞。原子力の現状と今後。核融合の動き。心の文化書道はコロナ後

◇12月16日、工事は終わった。裏の二階建てのプレハブ撤去に数日かかったのだ。深夜、何かに引かれるように跡地に向った。目の前に衝撃の光景があった。闇の中に芳賀中学校が白く浮かび上がっている。改めて黒い足元を見詰めた。長い間選挙戦の拠点だった舞台は消え、私は心にぽっかり空洞が広がるのを覚えた。様々な思い、人、出来事が詰まった空間が飛び去って行った。人生の一つの区切りを意識した。

◇16日は充実した一日で、尾身朝子氏の講演と書道の表彰式があった。尾身氏の話は私が代表を務めるミライズクラブで行われ、テーマは「原子力の現状と今後の進展」。資料は産経省が協力して作ったもので、最新の資料として重みが感じられた。話は、原発政策に批判的立場からもエネルギー危機の現実と課題を知る上で重要なもので引きつけられた。

 2011年の東日本大震災、原発事故後大きく変わったことがある。その一つは人材難で、原子力関係に就職する若者が激減した。かつては東大でも原子力に進むのは花形だった。東海大では原子力科がなくなるという。若者は原子力に将来がないと見ているに違いない。

 核融合研究についても国内外で進展が見られるという。核融合は水素などの軽い原子核どうしが融合する際、大きなエネルギーを放出する。太陽のエネルギーもこの原理で夢のエネルギーである。核融合の話が聞けるとは思わなかった私は質問するつもりでいた。ベンチャー企業による開発競争も活発化していることを知って意を強くした。

 また、生成AIの拡大により電力需要が加速度的に増加することなども学んだ。生成AIの利用は始まったばかりの感があるが、あっという間に大きな流れになりつつある。これが電力消費の巨大な拡大と結び付くことを知らなかったのだ。

◇書道の表彰は第74回書道展に関するもの。74年は戦後の混乱と重なる。私は挨拶の中でそれを支えたのは伝統文化であり、精神文化の書は大きな柱であったと述べた。挨拶でもう一点強調したのはコロナ禍に関するもの。コロナ後は社会が大きく変わるに違いない。それは心を重視する社会である。現在は余りに器機が発達し人間の心が失われつつあり、これは人間の危機である。そして、書がこのように盛んであることは大きな救いであると繋げた。最後に天安門で拘束されたことに触れ、書による交流は国境を超えて重要であると結んだ。(読者に感謝)