人生意気に感ず「選挙の歴史、プレハブを整理した。中国大使館へ。北京を振り返って」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「選挙の歴史、プレハブを整理した。中国大使館へ。北京を振り返って」

◇11月30日、身を切るような寒気である。この冬一番であろう。裏の2階建てプレハブを業者が整理した。30年近い議員生活に関わる夥しい品物だ。忘れ難い思い出が結び付くものも多い。妻の強い要望もあり思い切って処分することにした。大きなプレハブの東にある2つのボックスにギリギリ大切なものを運び込んだ。

 最近の異常気象は凄まじい。轟々たる強風には常に恐怖を抱いてきた。屋根が飛んだら近所に迷惑がかかる。火が出たらどうする。こんな状況と思いが私を決断させたのだ。幾日かかけて妹と友人が整理を手伝った。これから選挙に出る複数人が必要な物を運んだ。20箱程の紙の山が消えた。必勝と日の丸を描いたハチマキを持って行く人もいた。時代は変化して、今日の選挙ではほとんど使わない。広場を埋めた総決起大会の光景が甦る。改めて大きな選挙を続けたものと振り返る。

 一角には数千冊の書があった。私の屋敷は至る所本の山であるがなかなか捨てがたい。選択の結果をボックスに移した。数人の業者が去った後の空間に立つと複雑な気持ちにおそわれる。選挙に関わった多くの人がこの世を去った。ガランとした空間は多くのことを物語っていた。『83年を生きた』そんな思いが込み上げる。

今日から師走。プレハブ小屋の整理は私の人生の一つの節目である。鉄骨の解体は12月の半ばになる。更地の状況はまた複雑な思いが突きつけることだろう。

◇午前2時になる。窓外の闇は静かである。2時45分にいつも通り走り、7時36分の前橋駅発で上京する。中国大使館に午前10時ということになっている。いろいろな日中友好協会の行事の打ち合わせである。コロナ禍で中断となっていたものが動きだす。先日の北京訪問もその一つだ。毎日走る度に北京の朝を思い出す。天安門の夜明けは厳しかった。それは零下の気温だけではない。ピリピリした政治状況である。「激動の北京」8編を小冊子にまとめた。この中の一つのハイライトは天安門である。反スパイ法の現実を肌で感じた。天安門に掲げられた毛沢東の姿は近現代の中国の歴史と重さを物語っていた。キッシンジャーは毛沢東に初めて会って、現代の巨人と評していた。そのキッシンジャーが100歳で死去したと昨日報じられた。著名なユダヤ人の闘争をどう見ていたのか知りたかった。世界を駆けて大局観をもって事態の収集を図るキッシンジャーが今こそ求められている。束の間の休戦のガザを思う。(読者に感謝)