人生意気に感ず「帰国して改めて思う万里の長城。ミライズとふるさと塾で語ること」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「帰国して改めて思う万里の長城。ミライズとふるさと塾で語ること」

◇昨日で7回にわたった北京報告は終わった。日本は良い。上州の山河を改めてかみ締めている。それにつけても中国が甦る。中でも万里の長城。何度も登ったが激動の国際情勢の中であの城壁を構成する一つ一つの石段がかつてないことを語っていた。折しも習主席は訪米しバイデン大統領と語り合った。主席の胸の奥には悠久の中国の歴史があるに違いない。

 長城に立つと万感胸に迫るものがある。天高く馬肥ゆる秋とは漢民族にとっては恐ろしいことを意味した。穀物が実り馬が肥えた時期はそれに乗った外民族が押し寄せる時でもあったのだ。長城の歴史は北方の匈奴の侵入に備えたことに始まると言われるが現在の姿になったのは明時代である。明は蒙古帝国を北に退けて成立した漢民族の国である。従って国土を守るために外民族の侵入に対抗して長城を整備することは国家の一大事業であった。城は山々の登り下りに合せ果てしなく続く。所々にある建物は狼煙台である。立ち上がる煙の状況により侵略軍の数を伝えた。この明も外民族満州族の支配に服した。清である。紫禁城の一角には明の最後の皇帝崇禎が自殺した場所がある。私は王朝の興亡とその悲運を想像し胸を熱くした。

「米中もし戦わば」ということが盛んに言われるが、長い歴史を活かして躍動する中国は強い。万里の長城はそれを物語る。今回の日中友好交流会議で、私は中国が覇権を求めるべきでないことを主張した。米中の現実は覇権を競い合っている。米中の間にあり、中国とは一衣帯水の関係にある日本の役割は増すばかりである。アメリカに対しても中国に対しても物が言える日本でなくてはならない。万里の長城に立ってこのことを痛感した。

◇明日土曜日はミライズクラブで、私は「中東の動きーその歴史・現状・課題」につき講演する。そして、次週の土曜日は「ふるさと未来塾」である。ここでの話の中心はイスラエルとハマスの戦いである。ハマスの地下トンネルの総延長は数百キロになるという。イスラエルに対する国際的非難が高まっている。医療崩壊の現状は現代の地獄である。イスラエルと一体となっているアメリカへの非難も高まるばかりだ。この燃え盛る戦火の故にウクライナとロシアの戦いの影が薄くなっているように思えてならない。この点の懸念についても語るつもりである。帰国してにわかに忙しくなった。気がつけば年末である。来年は新たな挑戦の年。前方には目指す人生の高峰が待ち受ける。(読者に感謝)