人生意気に感ず「分科会での発言。各地の取組み状況。北京大学教授汪婉氏との懇談」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「分科会での発言。各地の取組み状況。北京大学教授汪婉氏との懇談」

◇7日、午前の開幕式では両国主催者代表の挨拶に続いて、両国各々の基調報告が行われた。私は西堀正司氏の話がよかったと思う。この人は長野県須坂の人で、日中友好協会本部の専務理事だ。名は聞いていたが会うのは昨日のバスの中が初めて。その時共通の知人田中秀正氏のことで話が合った。元経済企画庁長官の田中氏は長野の貧しい家庭の出で、東大駒場寮時代は寮委員長、西洋史に進み林健太郎先生が仲人を務めた。駒場寮、西洋史、健太郎先生という点で私とは共通の要素を持つ。話はそれたが西堀氏は現在の両国が抱える困難な課題に触れ2千年に及ぶ日中の交流の歴史を語った。西堀氏の話で注目する点が幾つかあったが私が注目したのは西堀氏が民間交流の重要さと呼応するように時の政治を指導する政治家の存在の重要さを語ったことだ。そのような政治家として周恩来と宇都宮徳馬を挙げていた。

 特に周恩来のエピソードはこの会場に、そして現在の日中交流にふさわしい。それはかつて成田知己氏が日中関係につき「小異を捨てて大同に就く」べきと語ったのに対し、周恩来は「小異を残して大同に就く」ことの意義を語ったという。西堀氏は午後の分科会の成功を祈ると言って話を結んだ。いよいよ午後2時から私の出番である。83歳10キロ制覇の力で、北京の朝を走った爽やかさで午後の舞台に挑戦しよう。

◇私は登壇して発言した。「皆さん、日中友好条約の初心を受け継ぎ、新時代の民間交流はいかにあるべきか、それをいかに築くか、これが私に与えられた今日のテーマであります」。そして日中友好条約のポイントを挙げた。

 それは、両国間のすべての紛争を平和的手段で解決すること、全ての地域で覇権を求めるべきでないこと、両国民は民間交流の促進に努めるべきことなどであった。そして私は民間交流の重要性を強調した。それは国と国の間は時に緊張関係に陥り火花を散らすこともあるが、そんな時も民間交流が健全なら国家間の平穏も回復できることは歴史が示すところだからである。

◇他の発言者はそれぞれの日中交流の取組み状況を説明した。例えば東京都は若い世代の会員増に力を入れ、日中間の若者の交流を具体的な目標をあげて提案した。それは5年間で10万人規模の交流を実現しようというものだ。中国側からの日本各地との交流の状況は非常に興味深いものであった。総括の会議も終わり群馬のグループは北京大学汪婉教授を囲む懇談会に臨んだ。(読者に感謝)