人生意気に感ず「今日83歳を迎えた。袴田死刑囚の再審に思う。薄れるウクライナへの関心」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「今日83歳を迎えた。袴田死刑囚の再審に思う。薄れるウクライナへの関心」

◇「やったー」と快哉を叫ぶ思いで30日の朝を迎えた。人生の一つの高峰、満83歳の頂きに立ったのだ。見下ろせば幾つもの山や谷が見える。私は1940(昭和15)年10月30日に生まれた。前年に第二次世界大戦が勃発し、ナチスドイツは破竹の勢いであった。これに乗り遅れるなとばかりに、私の誕生日の直前9月27日日本は三国同盟の調印を行い、翌16年太平洋戦争に突入した。私は幼少期の体験と共に戦中派だと思っている。後に物心ついて無数の若者が特攻隊として命を落としたことを知った。歴史は繰り返される。現在、ウクライナ及び中東の争いが激化し大戦争の危機が迫っている。少子高齢化が加速する中で戦争を知らない世代が人口の大半を占めるに到っている。正に国難である。国と自由と民主主義を守ることを一人一人が自覚すべき時なのだ。

◇27日、死刑囚袴田巌さんの再審が開始された。専制主義の国と違って民主主義の日本では健全な司法制度が存在する。従って確定した裁判をやり直す再審は例外中の例外。かつて再審開始は針の目を通る程難しいと言われた。しかし人間は誤りを犯す。裁判も人の作業である以上、誤りは必ず生じる。事実冤罪が次々に明るみに出た。死刑囚の冤罪もあり得るとして臨まねばならない。人の命を国が奪うという最も深刻な人権侵害の可能性に厳粛に立ち向わねばならない。死刑事件の再審は過去4件ありいずれも無罪となった。姉の秀子さんは「弟に真の自由をお与え下さい」と無実を主張した。袴田さんは逮捕後1日平均12時間にも及ぶ取り調べを受け自白した。再審請求審で数々の証拠が明らかになった。有利な証拠が隠されていたのだ。

 私は死刑制度に反対である。冤罪による死刑は取り返しがつかない結果となる。また、執行に怯える中で精神の崩壊状態を生ずる。袴田さんの例はこれらのことを如実に物語る。無罪となる公算が大きいと言われる判決は来春らしい。袴田さんの無罪判決は世界の文明国から批判されている日本の死刑制度を考え直す一つの契機になる可能性がある。

◇イスラエルのガザ空爆に世界の目が集まる中ウクライナが気になる。アメリカの戦争研究所等はウクライナの善戦とロシアの窮状を指摘。またウクライナの猛攻でロシアは軍用車両100台以上の破壊、兵数千人の死傷、従わない兵士の処刑などを報じた。訓練と装備不足の兵を前戦に出していると言われる。別の情報はロシア国内の大規模な徴兵逃れを指揮する。(読者に感謝)