人生意気に感ず「ジャニーズ事件の驚くべき展開。マスコミの使命を問う。袴田事件と死刑制度」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「ジャニーズ事件の驚くべき展開。マスコミの使命を問う。袴田事件と死刑制度」

◇ジャニーズの性加害につき私はマスコミの責任が大きいことを指摘してきたが、それ見よと思わせる事実が明らかになった。日本テレビが社内調査を行った結果である。長きにわたってジャニーズ事務所を特別扱いしてきたことを認めたのだ。事務所を怒らせるとキャスティングや取材が出来なくなるのではという認識や雰囲気があったことを社内関係者が証言した。これは日テレだけの問題ではない筈だ。週刊文春が大きく報じ、それを裁判所も真実と認めながらほとんどのマスコミは動かなかったからだ。今年3月、英BBCが特集で報じ、国連でも取り上げた。私たちは、人間尊重の日本国憲法に立っている。マスコミの使命は人権への奉仕ではないか。日本のマスコミは世界に恥を晒したと言っても過言ではない。この期に及んで、日本を代表する新聞はジャニー喜多川を「氏」付けで報じているのは特別扱いではないか。日本丸は現在重要な岐路にある。マスコミは本来の使命を果たせるのか懸念される。

◇驚くべき事実が次々に明らかになる。ジャニーズ事務所の記者会見に逃げの姿勢を感じた。2時間という時間設定を設けたこと、その中で質問する記者につき指名リスト、指名しないリストを用意していたという。この点を追及された事務所は記者会見運営組織に「指名しない」のは良くないと注文をつけたら、時間の後半に指名することになったという。何ということか、時間切れに逃げこむことを予想した言い訳と言われても致し方ない。

◇挙手を繰り返しながら指名されなかった一部の記者らが大声を出すなど会場は一時騒然となった。会見に出席したあるジャーナリストは言う。「市民やファンを愚弄するもので会見のやり直しが必要だ」。

 前記のように問題の深さを考えると国が積極的に関与する必要があると思う。4日、「性加害問題当時者の会」は国会で立憲民主党のヒヤリングに応じた。当時者の会代表は事務所の救済策だけでは不備があるから国が事務所を指導する必要があると述べたがその通りである。

◇死刑囚袴田さんの再審が27日に始まる。87歳の弟を支える姉秀子さんの姿から無罪を確信していることが窺える。袴田さんは30歳で逮捕された。余りに長い再審の道のり。証拠の一つに犯人が着ていたとされるズボンがある。小さすぎて袴田さんにははけないのに一審では着用実験もしなかった。死刑囚の日常は死の影に怯え過酷である。憲法は残虐な刑を禁じるが残虐性は執行までの過程を含めて考えるべきだ。(読者に感謝)