人生意気に感ず「大相撲の面白さと深さ。新星熱海富士への期待。AIは敵か味方か」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「大相撲の面白さと深さ。新星熱海富士への期待。AIは敵か味方か」

◇大相撲今場所は面白かった。終盤に入り思わず手をたたく 場面が何度もあった。特に全国を沸かせたのは21歳の新星熱海富士である。マスコミは千秋楽の前日から熱海富士の優勝が決まったかのように大騒ぎしていた。花道を引き上げる時、付き人に漏らす笑顔は図体の大きい子どもそのもので釣られて笑ってしまう。一敗で突出していたが遂に3敗になり最後は大関貴景勝との決勝戦で敗れた。これからの力士だ。若さと来場所に期待したい。

 私は従来相撲に熱を入れていなかった。関心を深めたきっかけはある人物との出会いである。深夜に走ると必ずほぼ決まった場所で会い、言葉を交わす。午前3時からすかいらーくで働くこの人は駐車場から歩いてくる。私は反対側から走る。闇の中にうっすらと巨体が浮かぶとホッとする。Fさんは大の相撲好きで翔猿が、宇良が、北勝富士がと話すのを聞くうちにいつしか関心を深めるようになった。「相撲は奥が深いですよ」と言う。その意味が分かるようになった。一瞬で勝負が決まる。その時に24時間を掛けている。非常にメンタルなスポーツなのだ。テレビに映る観客の表情が面白い。それぞれが戦いに参加している。最近女性が非常に増えたと思われる。一句浮かんだ。〈大相撲胯間に浮かぶ美女の顔〉

 モンゴルの強さに反感を持ったことがあったが、今やその狭量を反省する。国際化を反映し、モンゴルばかりでなくブルガリア、ウクライナやカザフスタンまで広がる一方の感がある。このような状況の中で国技の伝統を守ることが相撲界の使命である。

◇あとわずかで10月だ。83歳になる私は世の中の変化の速さに驚くばかりである。それを象徴する存在がAI。AIの進歩ぶりは人間を凌ぐかと思われる程。最大の課題は利便性を活かしつつリスクを抑えることだ。様々なリスクが指摘されている。便利さに頼り過ぎて人間は頭を使わなくなり退化するとも言われる。これは教育の問題と深く結び付く。

 AIは果てしなく知識を増やすだけで人間のように心に似た作用は持てないと思われてきた。ところが感情のようなものを持つ段階に来たと専門家は指摘する。これは何を意味するのか。AIが人との対話により人の感情を操作する可能性である。外国では対話が進む中で自殺に追い込まれた例が存在する。EUの欧州議会は世界初のAI利用の規制法案を作った。AI利用の前途にはこのような魔の手も控えていることを踏まえて国も地方も備えるべきだ。(読者に感謝)