人生意気にかんず「19歳に懲役24年、教育虐待。国連総会で岸田首相、グテレス事務総長、ゼレンスキ | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気にかんず「19歳に懲役24年、教育虐待。国連総会で岸田首相、グテレス事務総長、ゼレンスキ

◇両親を殺害した19歳に懲役24年。悲しみが伝わってくる判決である。今月15日佐賀地裁は「父親による身体的、心理的、教育虐待と、それらによる心理的支配のもとで育った」と犯行の背景となった特殊事情を認めつつ、両親を殺害した責任は重大だと判断した。

 教育虐待が問題となったことが示すように教育界に大きな影響を与えると思われる。被告人は元九州大生。小学生の頃から成績が悪いと父親に胸ぐらをつかまれ、蹴られたという。父親は「失敗作」、「人間として下の下」と非難した。これが教育虐待の一端を物語るに違いない。教育虐待は2011年学会で発表された。教育やしつけを名目に子どもの心身に傷を与える行為である。学歴偏重の歪んだ価値観が背景にある。教育の目的は何か、そして大学教育の存在意義が改めて問われる事件であった。

◇岸田首相は昨日国連総会で一般討論演説を行った。国連の真価が正に問われている。北朝鮮、ロシアの暴挙に対して有効な手が打てないという現実がある。平和憲法を基盤とし広島・長崎を経験した日本として、国連の舞台でなすべきことは多い。首相は人間の尊厳が尊重される平和で安定した国際社会の実現を呼び掛けた。そして、核兵器のない世界を実現するため海外の研究機関に30億円を新たに拠出する方針を表明した。これは、広島サミットの議長国として世界の多くの首相と原爆の悲惨さを共有した日本として国連でなすべき大事なことだ。

 人間の尊厳を踏みにじる最たるものは戦争である。首相は、ロシアを厳しく非難した。「安全保障理事会常任理事国が国際法をじゅうりんしている」と。そして安保理改革に関しては、現在の世界を反映した安保理の必要性を強調した。

◇グテレス事務総長は国連総会の冒頭演説で訴えた。「世界は変わった。しかし私たちの機関は変わっていない。機能不全に陥っている」と述べ、安全保障理事会の改革を求めた。そしてロシアによるウクライナ侵攻を厳しく指摘し「国連憲章と国際法に従った公平な平和のために私たちは手を緩めてはならない」と訴えた。

 国連総会では各国の首脳が自国の立場を主張する。初日はゼレンスキー大統領がロシア侵攻後初めて国連総会で登壇しロシアを激しく非難し、世界の支援を訴えた。ウクライナの支援については世界の中で温度差があるのは事実であるが大勢はロシア非難である。プーチンは欠席であるがロシアの孤立は深まる。(読者に感謝)