人生意気に感ず「首都直下型に備える時。国際マラソンの衝撃。黒人パワーの躍動とタトゥの存在」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「首都直下型に備える時。国際マラソンの衝撃。黒人パワーの躍動とタトゥの存在」

◇先日国会へ向う高速道路で大渋滞に巻き込まれた。直ぐに思い描いたのは首都直下型の時同じような状態が生じるに違いないことだ。関東大震災から間もなく100年。多くの教訓を引き出さねばならないが、大きく変化した現状を踏まえねばならない。林立する超高層ビルを見上げながら思った。

 100年前と比べ人口の集中と高齢化は著しく、また法改正による容積率の緩和により超高層ビルが一気に増加した。専門家は高層階から逃れられない高齢者を懸念する。そしてこれ以上高層ビルを増やさず低層への建替えを指摘する。巨大地震の足音が聞こえるようだ。経済優先から人間重視の街づくりを決断すべきである。

◇ハンガリー・ブタペストの女子マラソンを観た。私も間もなくぐんまマラソン(10キロ)を走るので他人事とは思えない。42.195キロの闘いを征するには戦略が必要であり、自分との闘いであることを痛感する。アフリカ勢の圧倒的迫力は胸に迫るものがあった。勝負をかける35キロ以降、グループを成して走る姿は黒い弾丸のようである。日本人が必死で追っている。その後ろ姿を見てどこにこのエネルギーが秘められているのかと不思議になる。そして改めて11月3日のことを思い、そのコースを想像した。エネルギーの配分を工夫し全力を尽くそうと誓った。直前、3日前に私は満83歳を迎える。昨年は10キロの部男子完走者のビリだった。長年完走を続けてきたが後がない。捲土重来を期して頑張ってきたが83歳は未踏の岸壁の一歩である。

◇上に女子マラソンに触れたがブタペストの陸上選手権は凄い。まず女子やり投げの北口選手。見事な金メダル獲得である。コーチと抱き合う姿はあんな喜び方で大丈夫かと心配するほど。そんな懸念を吹き飛ばす純粋無垢な人柄が伝わってくる。ここで頭を横切るのはかつてのオリンピック・アムステルダム大会のこと。日本人女性が初参加のこの大会で人見絹枝は短いパンツで登場し「お嫁に行けない」という声があったと聞く。1928年だった。隔世の感がある。様々な嵐を乗り越えてオリンピックを中心としたスポーツは進化している。このブタペスト大会、人種も国境も超えて人間満開の感がある。特に黒人男女の選手たちの躍動する姿には心を奪われる思い。ジャマイカの女性選手の満身を覆うタトゥまでが彼女たちの内面の輝かしい自己主張に思えてくる。私たちはタトゥに対する抵抗感を見直す時にあるのか。(読者に感謝)