人生意気に感ず「処理水放出の衝撃。アルツハイマー新薬の意味。性犯罪歴の開示義務化」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「処理水放出の衝撃。アルツハイマー新薬の意味。性犯罪歴の開示義務化」

◇処理水の放出が決まり24日にも開始される。視界を埋め尽くす処理水タンクの群れ。9月には福島県の漁が解禁される。首相は漁連など関係者の一定の理解は深まったと語るが全漁連は微妙な態度を示す。反対に変わりないが科学的安全性への理解は深まったとし風評対策などの予算確保を求めた。これは事実上のゴーサインの表明に他ならない。圧倒的な既成事実に屈服した姿に見える。

 問題の背景には政府の原発政策への拭いがたい不信がある。原発事故は人災だったという原発事故検証委員会の報告を人々は忘れてしまったかのようだ。政府と東電は、安全神話に胡座をかき国民に説明をしないでイケイケドンドンで進めてきた。今回の処理の事態は説明不足に関し同じ轍を踏むかのようだ。

◇説明不足に関し注目すべきことが報道されている。中ロの報告だ。中国とロシアは処理水問題を政治的カードとして利用しているが、国民への説明に関し看過し難い問題を含む。

 中ロは7月下旬、日本政府に質問項目リストを送りその中で処理水の水蒸気放出を求めていた。海洋放出より周辺諸国への影響が少ないというのだ。日本政府内でこの方法について検討されたことが明らかになった。このような選択肢があるが、それは採れないという理由を国民に説明すべきだったと思う。説明に全力を尽くしたことに疑いを抱かせることになるからだ。

◇アルツハイマー新薬レカネマブが近く承認される。原因物質を除去することで病気の進行抑制を狙う画期的な薬である。認知症高齢者は間もなく約700万人に達し、患者の6~7割がアルツハイマー病とされる。高齢社会の闇を照らす一つの光明になるに違いない。副作用などの課題も報じられる。そういう課題を克服して真の救いの薬になることを願う。認知症は65歳以上の5人に1人が罹ると試算される。認知症は心の世界が狭くなる現象であるから、これは人間の尊厳を直接傷付ける病といえる。神の領域ともいうべき分野に医学が関われることは素晴らしい。

◇政府は性犯罪歴確認の制度を一定職業で義務化する方針である。子どもへの性犯罪は繰り返すとされ、アメリカでは門標にマーク、あるいは身体に追跡装置を付ける所もあると聞く。日本社会も変化して対策を迫られるようになった。教え子の小学女児の下着を盗撮し動画をSNSに投稿した大手受験塾元講師が逮捕された。倫理の低下、便利な器機の氾濫により日本の安全神話は過去のものとなった。(読者に感謝)