人生意気に感ず「拉致を認めた金正日発言の衝撃。拉致を否定した学者たち。突然解任されたマッカーサー | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「拉致を認めた金正日発言の衝撃。拉致を否定した学者たち。突然解任されたマッカーサー

◇8月19日のふるさと未来塾を私は緊張した心境で迎えた。酷暑のため不要不急な外出は避けよとテレビは訴えていた。そして高校野球の一つのクライマックスが夕刻の時間と重なっていた。極端に出席者が少ないことが予想された。この日は重要なテーマなので、私はしっかり準備して臨んだ。参加者は少数でもよいと覚悟していたが意外にも30人を超えた。塾生は多いから、休んでいた人でコロナ明けもあって、あるいはテーマに惹かれて参加した人もいたのだと思う。

 主なポイントは予告的に先に述べたので繰り返さないが、人々が意外な反応を示したことがあった。それは小泉元首相の訪朝の時、金正日が拉致を認め詫びたことである。2002年9月17日のことだ。拉致事件が国民の関心を集めなかったのは社会党などが国会で追及しなかったからだと言われる。この年の週刊文春の10月3日号は拉致を否定していた政治家の名を報道したが、その中には土井たか子、野中自民党幹事長、森元首相等の名があった。

 塾生が「まさか」、「へえー」と驚きの声をあげたのは、拉致を否定する学者として東大名誉教授・和田春樹氏の名が登場した時である。和田氏は妻和田あき子と共にベトナム戦争反対の市民運動にも参加した人。北朝鮮の最高権力者が自らの口で拉致を認めたことで和田氏に対する激しい批判が加えられた。

◇北朝鮮の暴挙との関わりで朝鮮戦争を取り上げ、その関係でダグラス・マッカーサー元師に触れた。私は戦後78年の節目にマッカーサー元師を正面から取り上げることの意義は非常に大きいと痛感した。そこで9月のふるさと未来塾のテーマを「マッカーサー」とすることを塾生幹部と相談して決めたのである。

 日本の歴史を振り返って、この人物ほど日本及び日本人に大きな影響を及ぼした人物はいない。日本の運命を握って現代日本の原点を作った人物と言っても過言ではない。マッカーサー元師が連合国軍司令官として日本に一歩を記した時、時代は米ソの冷戦の真っ最中であった。ソ連をバックにして北朝鮮が韓国に侵攻する。毛沢東の中共軍が本格的に参戦する中でマッカーサーは中国をせん滅するために原爆の投下を強く主張した。トルーマン大統領はソ連及び中国との本格的対立を避けようとしていた。マッカーサーは本国の政策に逆らうような主張を繰り返した。これは民主主義の根幹をなすシビリアンコントロールに反することである。ある日マッカーサーはトルーマンによって解任された。日本国は衝撃を受け見送る人々は20万人を超え国はこぞって謝意を表明した。(読者に感謝)