人生意気に感ず「書道展の豆粒のような受賞者は伝統を守る戦士。原爆資料館の衝撃。終末時計は残り90 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「書道展の豆粒のような受賞者は伝統を守る戦士。原爆資料館の衝撃。終末時計は残り90

◇第26回群馬県教育書道展の授賞式が行われた。今回の会場はこれまでと異なってベイシア文化ホールであった。私は書道協会顧問であるが、この日群馬県日中友好協会長賞を授与することになった。

 1万7,000点余が出展され350点が受賞となった。コロナ禍で式典が出来ないことが続いた。予断は許さないがコロナ後の世界のスタートを思わせる雰囲気があった。コロナ後は人間尊重、そして人間の心が重視される社会でなければならない。しかし現実には人間不要を訴えるかの如き新しい利器が益々広がっている。心の伝統文化書道の役割は一段と重要になった。

 名を呼ばれた人々が次々に壇上に並ぶ。その中に時々、豆つぶのようなお人形さんのような小さな姿が観られるとホッとし楽しくなる。小学校1・2年生である。書塾で学ぶ子ども達。墨をする姿、背筋を伸ばして小さな手に筆を握る光景が目に浮かぶ。これらこそ人間の領域を侵そうとする利器に対抗して伝統文化を守る戦士に思える。

 受賞者代表の謝辞は条幅の部で群馬県知事賞を得た小6の鈴木杏和さん。立派な挨拶だった。

◇原爆の日に日本の使命を強く思った。それは広島、長崎の次を絶対に出さないために日本としてなすべきことをなすことだ。原爆資料館が与えるインパクトは凄い。今年の広島サミットで現実を観たバイデン大統領は意外にも原爆の惨禍に言及したのだ。「核戦争がもたらした破壊的な現実、平和を築く努力を決してやめてはならないという共通の責任を力強く認識させた」。日本政府は全部をみせるつもりはなかった。本館までつぶさに見てバイデン氏の心は動いたのだ。日本は遠慮し過ぎている。百聞は一見にしかず。地獄を超越する惨状を世界の多くの人に見せることこそ核廃絶の世論を作るための日本の使命である。

 原爆資料館入館者が急増している。特に外国人の増加が著しいといわれる。世界的な旅行サイトによると今年4月~6月の海外からの閲覧数は前年比5倍前後である。これはロシアがちらつかせる核の脅威と大いに関係するだろう。米誌が発表する人類滅亡までの「終末時計」は、今年時計創設以来最も少ない「残り90秒」になった。

◇世界の著名人で核廃絶への道筋を議論する「ひろしまラウンドテーブル」の取組みが面白い。主要国が核軍縮につき約束を守ったかを評価する報告書を来年度から発表する。日本は?(読者に感謝)