人生意気に感ず「相撲好きのきっかけはFさん。イカサマ審判と国際化。前商の甲子園登場」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「相撲好きのきっかけはFさん。イカサマ審判と国際化。前商の甲子園登場」

◇大相撲名古屋場所は面白かった。豊昇龍は初優勝と大関を手中にした。横綱と一大関の休場にもかかわらず若手の登場や手に汗握る場面が多くあった。若手といえば19歳の伯桜鵬である。怪力無双ぶりは今後の活躍に大きな期待を持たせた。髷を結うに足りない若者はあわや109年ぶりという新入幕優勝まであと一歩であった。

 私が相撲に深い関心を抱くに至ったのはある人との出会いがきっかけだった。毎夜定期便のように一定のコースを走るが食品会社すかいらーくに通うFさんと同じ場所で会い言葉を交わすようになった。この人は相撲に詳しく霧島が勝った、豊昇龍は今度大関確実です、などと熱い思い入れで語るのである。ほんの数十秒の会話であるが、私は相撲の世界に引き込まれていった。相撲は一瞬の勝負である。丸い土俵上のこの一瞬に全てを懸ける物語が全ての力士にあることを知った。

 Fさんは岩手県の人で東北大地震では家族を失っている。19歳で群馬に出て数十年が経つ。駐車場に車を置いて工場に向う、私は反対側から走る。暗い闇の中にがっしりした姿が浮き上がり次第に輪郭がはっきりする。若い頃は空手をやっていたという。古里の長兄は私と同じ年で剣道の高段者である。人生の面白さは人との出会いにある。Fさんとは不思議な縁を感じる。最近は私の著書をプレゼントするまでになった。妻は「今日は何を話したの」と聞く。ほんの少しの私が漏らすことから想像をふくらませているらしい。

◇時々物言いがつく。つま先一つ、踵の一部が勝敗を分ける世界なのだ。審判長の解説に場内がどよめくことがある。真剣勝負に場内は一体となっているのだ。

 最新号の週刊誌にイカサマ審判の記事が載っている。元大関琴欧洲の鳴戸親方が自分の弟子をひいきした「イカサマ判定」を行ったと報じられた件。それは5月場所の出来事だった。スポーツ記者は弟子の負けは明らかだったと記す。国技の大相撲は謙譲の精神が尊ばれる。これは日本の伝統の文化であり日本人の心に根ざすもの。相撲の世界も国際化した。日本の文化を守らねばならない。不審な物言いには大所から物言いが必要だろう。

◇炎暑に球児が躍る。前商が13年ぶり甲子園出場を決め号外が出た。接戦をサヨナラで制した若者の姿に限りない可能性を感じる。甲子園には魔物が棲むと言われる。興奮の舞台から力を得て球児が変化と進化を遂げることを期待する。(読者に感謝)