人生意気に感ず「楫取素彦とその時代背景。通商条約と群馬の絹。プーチン政権の危うさ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「楫取素彦とその時代背景。通商条約と群馬の絹。プーチン政権の危うさ」

◇29日総社町公民館で楫取素彦の講演を行った。渋川市の金島公民館の呼びかけである。楫取素彦と吉田松陰の生き様、そして時代を飛び越して群馬の県令へ。これを理解するには時代背景を知らねばならない。私は人々を前に心に誓った。難しい問題を易しく語らねばならないと。楫取素彦は後の名で幼少期は小田村伊之介といった。時代背景を象徴する出来事は黒船の出現であった。泰平の眠りを醒まされた人々は天地がひっくり返るような衝撃を受けた。想像を超える工業力でヨーロッパのアジアに対する侵略の波が迫っていた。

 松陰は決意して黒船に乗り込み、アメリカ行きを嘆願するが失敗する。黒船側は松陰の真意に敬服し幕府に寛大な処置をと伝えたらしい。

 松陰は村塾で熱く激しく若者たちを教えた。この若者たちがやがて日本を動かす原動力になったことを私は語った。

 通商条約締結は黒船来航の帰結であるが、日本を大きく変える。横浜から群馬の生糸が海外へ商品として流れ出す。やがて幕府は倒れ新しい時代と共に楫取素彦が群馬に登場する。

 新県令楫取素彦は難治の県を人づくりと新産業で築こうと決意する。藩校明倫館と松下村塾に関わった楫取の本文は群馬の教育で発揮された。新産業は言うまでもなく生糸である。

 廃娼運動にも及んだ。全国に先駆けて廃娼の金字塔の重要なきっかけを作った功績は特筆すべきものなのだ。廃娼の建議を成立させた初期県議会の動きは議会の形骸化さえ指摘される今日に於いて大いに学ぶべきことである。

 この日の参加者は歴史に関心が深い人たちらしく、熱心に耳を傾けてくれた。講義の後、人々は臨江閣の視察が予定されているとのことだった。

◇ロシアの内乱の実態が徐々に姿を現しているようだ。ロシア軍の副司令官スロビキン氏の逮捕が報じられている。

 逮捕の理由は反乱軍と手を結んでいた容疑である。事実ならプリゴジンの反乱はプーチン政権内部に食い込んでいたことになる。プリゴジンは軍部隊の同調で反乱の成功を見込んでいたと言われる。プーチンの戦略ミス、ウクライナの優勢などがあいまってロシアの政権と軍部に動揺が広がっているに違いない。有力な情報によれば、ロシアの国防省や軍高官の「忠誠度」を調べる動きが始まっていると言われる。いずれにせよこの状況はプーチンの絶対的な統率力と政治力にかげりが出てきたことを物語るものだろう。ゼレンスキーのウクライナ及びこれを支援する側の志気は大いに上がっているに違いない彼らの勝利を信じたい。(読者に感謝)