人生意気に感ず「旧ソ連邦でプーチン支持が急落。内乱の意外な結末。プーチンの威信は?」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「旧ソ連邦でプーチン支持が急落。内乱の意外な結末。プーチンの威信は?」

◇ふるさと塾の最後に、テーマ「プーチンの末路に」にふさわしいと思われる話をした。ウクライナ以外でも、旧ソ連邦諸国のプーチン離れが加速していることだ。ウクライナと同じような運命を辿ることを恐れているに違いない。アメリカの世論調査会社の分析では、ロシアのウクライナ侵略を機に旧ソ連邦諸国の大半でロシア指導部に対する支持率が急落していると言われる。特に顕著なのがモルドバ、アルメニア、カザフスタン、アゼルバイジャンなどだ。この調査会社は「帝国の黄昏か、自らの裏庭で支持を失う」と指摘する。筑波大の中村名誉教授は「プーチン氏は帝国としてのソ連復活に傾いている。ソ連回帰を望まない旧構成国の間で反露、反プーチン連合が作られる可能性もある」と表明した。

◇25日、各紙は一面でワグネルの反乱を大きく掲げた。私は、大変なことになったと直感しプーチンの末路に繋がるのかと想像した。ワグネルはプリゴジン氏が創設した民間軍事会社で多数の受刑者を戦闘員として採用したことで世界の注目を集めてきた。刑務所の囚人を参加させる戦いに正義はあるのかと思った。この点は第二次世界大戦の末期ソ連が満州侵攻に多数の囚人を参加させたことを私は塾で話したことがあった。今回プリゴジン氏は、ワグネル部隊がロシア軍の攻撃を受けたとし、それに対する「正義の行進」だと宣言。これをプーチン氏は「反乱」と指摘し、裏切りは厳しく罰し抵抗する者は壊滅させると訴えた。

 私は本格的な内乱に発展するのかと注目したが、事態は意外な方向に動いた。ワグネルはモスクワまで200キロに迫っていたが進軍を止め指導者プリゴジン氏は隣国のベラルーシに事実上の亡命をしたという。プーチン氏は反乱軍を処罰しないと決定。このような事態打開の仲介役を果たしたのはロシアの同名国ベラルーシのルカシェンコ大統領だ。これは「プーチン大統領の末路」にどう影響するのか。アメリカの戦争研究所はプーチン氏にとっては屈辱的な事態と指摘する。自ら反乱を鎮圧できず、それを外国に頼ったからだ。

 また、ワグネルとロシア軍の間には深刻な確執があったから、ワグネルを無罪にしたことに軍の不満が高まるのは当然だろう。複雑な状況はロシア軍の志気にマイナスに影響するに違いない。

◇29日は総社町の公民館で楫取素彦の講演を行う。休眠していた楫取顕彰会を先日復活させたがその活動の一歩という意味もある。(読者に感謝)