人生意気に感ず「無錫の人々と。ブリンケン氏と習主席の対面、沖縄戦の地獄とアマゾンの少女」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「無錫の人々と。ブリンケン氏と習主席の対面、沖縄戦の地獄とアマゾンの少女」

◇群馬県日中友好協会の重要行事の総会に先立って20日、江蘇省無錫の人々との交流会が行われた。無錫といえば、歌「無錫旅情」がすぐ胸に浮かぶ。「君の知らない異国の街で君を想えば泣けてくる」、「上海、蘇州と汽車に乗り、太湖のほとり無錫の街へ」。若き日の懐かしい面影が甦る。この歌にあるように無錫は太湖北岸の交通の要地で米や生糸などの集散地。最近は繊維、機械、食品などの工業が盛んだ。

 群日中が仲介して県内有力企業との商談が進む。無錫側の代表と県内企業の社長等を前に私は中国語で挨拶した。言葉は心を伝える手段である。異国で母国語を異国人の口から聞く感動は格別である。時々大きな拍手が起きた。国と国は対立しても民間交流が健在なら必ず道は開ける。それは日中の長い歴史が物語る。

 私は食事の合間に習近平主席等のことにも触れようとしたが客人の態度にはそれに応じる様子は感じられない。専制独裁国にあって、国民は政治問題を意識的に避けるようだ。中国の少子高齢化問題に話が及んだ。その深刻な状況を支える福祉の制度が整っていないことを彼らは漏らしていた。

◇米中対立の激化は間に立つ日本にとって他人事ではない。訪中したブリンケン国務長官の表情は固い。習主席がブリンケン氏と会うかに世界が注目した。約30分という短い時間だが面会は実現した。報じられる光景からはブリンケン氏を対等に遇する風には感じられない。米中の対立の激しさを物語るものだろう。中国は格の違いを見せつけ、あえて演出したともいえる。

 問題の核心は台湾である。中国はこれを核心中の核心と位置づけ一歩も譲ろうとしない。私はかつて毛沢東が「台湾海峡を血で埋めても」と発言したことを思い出す。台湾有事は日本の問題である。先島諸島は指呼の間にある。

◇沖縄戦から78年ジャングルに逃れ極限の飢えを振り返る人がいる。私たちは飽食の時代にあって食べ物を捨てている。かつて私は地獄の戦場ニューギニアにあって、極限の飢えに直面した人々のことを書いた。沖縄戦でも密林に逃げた人々は同様の事態におかれた。人々はネズミやハブ、バッタなどを食べて飢えをしのいだ。あのコロンビアのジャングルの少女を思い出す。きな臭い世界情勢の中で沖縄戦のことが甦るようだ。日中友好協会の状況、呉駐日大使の動きは、治安当局の要請で敢えて詳しく書くことを控えた。明日のブログで書くつもり。今日は午前9時20分にホテルに集まり群馬大学に向う。(読者に感謝)