人生意気に感ず「日韓関係が歴史的に動く。広島サミットの真の意義。プーチン氏の壮大な欺まんの行方」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「日韓関係が歴史的に動く。広島サミットの真の意義。プーチン氏の壮大な欺まんの行方」

◇日韓関係が大きく動いた。動きを加速させた要因の一つは岸田首相の「心が痛む」発言である。もとより尹大統領の改善へ向けた画期的な動きとその背景である北朝鮮の暴挙が重要であることは言うまでもない。

 緊迫する国際情勢の中で日米韓の連携強化は格段に重要になった。その状況で日本の役割は大きい。様々な動きが今月のG7広島サミットに流れ込んでいる。尹大統領も招かれ岸田首相と共に韓国人原爆犠牲者慰霊碑に参拝する。原爆ドームと共に1945年8月6日の悪夢が蘇るのだ。ウクライナをめぐる攻防で追い詰められたプーチンが核の脅威を振りかざしている。それだけに今回のG7が広島で日本を議長国として開かれることには特別の意味があり全世界の注目が注がれている。岸田首相のアフリカ訪問もこの会議に結びついている。

 核は使わないというのは神話ともいうべきもの。現に広島・長崎で使われたではないか。その後の78年間で核はあっという間に広がってしまった。恐ろしいのは多くの核が、シビリアンコントロール(民主的統制)が効かない独裁者の手にあることだ。岸田首相は広島サミットで核なき世界の実現を訴えるという。この際、最もふさわしいテーマである。夥しい地底の犠牲者が会議の動向を見守るに違いない。

 岸田首相はこの「核なき世界」をサミットの成果文書に反映させるために調整に入ったことを明らかにした。そして次のように決意を述べた。「ロシアの核兵器による威嚇、北朝鮮の核ミサイル開発者などにより核なき世界の道のりは一層厳しくなっている。だからこそ現実を理想に近づけるためにも再び機運を盛り上げていきたい。サミットをそうした貴重な機会にしなければならない」。賛成である。広島の冷厳な事実はG7の首脳たちの心を一つの方向に導くに違いない。

◇5月9日はロシアがナチスドイツに勝利した記念日である。1945年4月30日ヒトラーは自殺し、5月2日独軍は無条件降伏した。プーチン氏はこの戦争を、国民を煽るために最大限利用しようとしている。彼は軍事パレードで訴えた。「再び我々の祖国に真の戦争が始められた」、「米欧の野心や傲慢さがウクライナ国民の悲劇を招いた」。壮大な欺瞞の波がロシアの大地を覆いつつある。歴史はこうしてつくられていくのであろうか。自由と民主主義という価値が生き残れるかという戦でもある。(読者に感謝)