人生意気に感ず「高崎市のデジタル・技術相会合の行方。首相のアフリカ歴訪」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「高崎市のデジタル・技術相会合の行方。首相のアフリカ歴訪」

◇4月29日高崎市でG7デジタル・技術相会合が開幕した。注目点は生成AIをどう規制するかである。偽情報が簡単に作られ拡散される現実がある。偽であることの見分けは難しく悪用の弊害は計り知れない程大きく民主主義の危機が叫ばれている。生成AIについてはメリットとデメリットが指摘されるがこの技術が公開されてから数ヶ月で世界を変えたと言われる。規制の方向で一歩先を行くのがヨーロッパ・EUである。日本は出遅れていることもあって規制には消極的であるが、それだけに高崎市の会合でどのようなメッセージを発信できるかに世界の注目が集まっている。

 AIを使って作った誤った情報が瞬く間に拡散される例は多いに違いない。マサチューセッツ工科大は偽情報は真実の情報より20倍の速さで拡散するとの研究を発表している。

 このことは、ある国が意図的に偽情報を流したら大変なことになり得ることを物語る。

 現在ウクライナの激しい攻防が続くが、ゼレンスキー大統領が国民に降伏を呼びかける偽の動画が拡散したと言われる。今やAIの巧みな悪用はミサイル攻撃にも匹敵する効果を持つと言わねばならない。

 来年はアメリカ大統領選である。この選挙に関わる専門家は大統領選を無事に乗り切れるか心配している。内外の悪用があり得るからだ。選挙は勝つためには手段を選ばないことになりがちである。外からの悪用とは例えばトランプ氏を勝たせるための謀略である。今やネット空間は公共のものであるという認識を自由主義が共有すべきものである。高崎市の会合が注目される本質はここにあると言える。

◇29日岸田首相はアフリカ4カ国歴訪のため政府専用機で羽田空港を出発した。訪問先はエジプト・ケニア・モザンピーク・ガーナである。グローバルサウスと呼ばれるこれらの国々はロシアのウクライナ侵攻による食糧やエネルギーの高騰の影響を先進国により強く受けている。また、ロシアに対する制裁という点でも日本や欧米とは一線を画している。ロシアや中国はこれらの国を取り込もうと懸命である。これらの国と平和的な関係を築く上で日本は最も適している。ヨーロッパの国々はかつてアフリカを植民地として支配したことで不信感をもたれているからだ。覇権を疑われることのない平和国家日本がこれらの国々にどう貢献できるかは日本及び世界にとって非常に重要である。5月の広島サミット成功の一つの布石にもなるに違いない。広大なアフリカの大地で首相が英気を養うことも期待したい。(読者に感謝)