人生意気に感ず「驚異のチャットGPTと人間の能力。ふるさと未来塾でヒトラーを語る」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「驚異のチャットGPTと人間の能力。ふるさと未来塾でヒトラーを語る」

◇新しい産業革命とまで言われて全世界を揺るがせている出来事、それが対話型人口知能「チャットGPT(AI)」である。話かければ、あるいは入力すれば即座に答えを出すから対話型と言われる。機械は元になる膨大なデータをネットから集める。そこにはにせの情報が入っている恐れもある。AIを使うことで簡単に文章が作れるから生徒や学生が自分で文章を作らなくなれば彼らの思考力が落ちる。これは教育の危機であり人間の危機でもある。そこで論文への使用を禁止する大学も出てきている。

 この生成AIの技術にどう向き合っていくかにつき東大は学内向けの見解を作ろうとしている。今回は「第一報」として提示した。今後の社会への悪影響も懸念されるとしている点が注目されるのだ。

 横須賀市がチャットGPTを業務に試験導入し、中央省庁も導入を検討している。前のめりの感は否めない。秘匿性の高いデータを入力すればその流出拡散が懸念されるからだ。

◇29日~30日に高崎市で開かれるG7デジタル・技術相会合の共同宣言原案が報じられた。驚異の先進技術を適切に利用する行動計画を作ろうとしている。主な内容は次の4点である。①信頼できるAIの実現に向けた行動計画の採択。②国際機関を通じてAI技術の共通基準を作る。③民主的な価値や人権を脅かすAIの悪用に反対する。④AIの恩恵を最大化しながらリスクを軽減する方向を目指す。

 岸田首相はチャットGPTがサミットの議題になることを念頭に「国際的にルールをつくらないといけない」と述べた。首相の発言からは規制に慎重な姿勢が窺われる。

◇22日のふるさと未来塾はナチスのヒトラーに焦点を絞って熱い講義をした。参加者は私を含め40人。私はまずホワイトボードにヨーロッパ全図を描く。塾生の興味を引きつけるにはこれが効果的なのだ。私はヒトラーが出現する条件は第一次世界大戦の破局が作り出したと強調した。敗戦国ドイツはベルサイユ条約により過酷な罰を受けた。国外の領土は全て失い国土の一部を割譲され、その上天文学的賠償金である。そこへ

世界大恐慌が襲う。耐える力がないドイツは恐慌の打撃を大きく受け、国民は生死の境に追い詰められた。この破局に登場するのがヒトラーである。天才的弁舌でベルサイユ条約破棄再軍備、ユダヤ人排斥を訴え大衆は熱狂的に支持した。1933年から40年まで世界で最も人気ある政治家と言われた。政権獲得から第二次大戦突入までだ。これは破局への突入であった。(読者に感謝)