人生意気に感ず「知事のウェルビーイングに思うこと。議員は夢を語れ。248時間をいき抜いた少女」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「知事のウェルビーイングに思うこと。議員は夢を語れ。248時間をいき抜いた少女」

◇15日、県議会が開会した。山本知事の提案理由には歴代知事に見られない特色が感じられる。県議会がこれをどう受け止めるかが問われる。議員の質の低下、議会の形骸化が叫ばれる中である。日本は現在内外のかつてない課題を抱え正に国難の時にある。そして地方の役割は極めて大きい。県議会は二元代表制の下で知事部局とは車の両輪であるが、現実の力の差には歴然たるものがある。県下の他の自治体との関係で県議会の役割は極めて大きい。群響はビバルディの「春」を演奏した。私が県議会にいた頃からの恒例である。のどかな春のメロディと現実世界の嵐を議員たちはどう調和させようとするか興味が持たれる。知事説明中の私が感心をもった点について記したいと思う。

◇山本知事は重点施策の第一に「ウェルビーイングを高める」をあげた。Well Beingとは辞書的には幸福・福利を指すが知事は「肉体的にも精神的にも社会的にも全て満たされた状態」と説明した。つまり人間としての幸せのことだ。これを高めるためには福祉・医療の更なる充実が必要だとして、子ども医療費の高校生世代までの無料化の実現を目指すと主張した。ウェルビーイングとして県民が第一に求めるのは心身の健康である。世界一の長寿国となったが、問題は長寿の中味である。認知症が増え孤独に悩む高齢者のことが深刻化している。これを社会全体を支えねばならない。地方の役割は重大だ。

◇知事はその他の重点施策として、未来や人への投資をあげる。ここで新しい社会をつくるのは人なのだから人への投資は教育の問題でもある。今日ほど激しくダイナミックに変化する社会はかつてなかった。グローバル化が現実に加速しているが、私たちの生活空間は今宇宙に広がろうとしている。果てしない夢が現実と結び付く地方社会なのだ。県会議員は夢を語って欲しい。夢を政策として語るのは簡単なことではない。深い教養が求められる。新時代に臨む議員にはしっかり勉強してほしい。

◇トルコの巨大地震に関し、信じ難い情報が次々と伝えられる。248時間ぶりに17歳の少女が救出された。しかも明るい表情でインタビューに応じている。何という精神力、そして生命力か。これは未だ多くの命の生存を物語るといえる。日本のように豊かさと便利さの中で軟弱に育った人々には期待できないことであろう。尊い命が国の政策によってゴミのように扱われる現実と比較してしまう。(読者に感謝)