人生意気に感ず「日中新春パーティの課題と日本の役割。古墳の出土品は何を語る」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「日中新春パーティの課題と日本の役割。古墳の出土品は何を語る」

◇2月9日、日中友好協会の新春パーティが開かれた。コロナの状況と厳しい国際情勢の故に当初40人位の参加者かと危ぶまれた。直前になって90人を超える参加予定者に私は驚きと同時に責任と緊張を覚えた。多くの人々は中国に対する批判的な視線と同時にこの2千年来の隣人といかに付き合うかに重要な関心をもっていることが分かるからだ。私は中国が好きであるが現在の国際秩序を無視する覇権主義を認めることは出来ない。真の友人には時に耳に痛い忠告を訴えねばならない。その時、民間交流の役割は重要である。

 中国政府は最近の日本の姿勢に対し非常に重いメッセージを放っている。環球時報は10日の紙面で次のように表明した。「G7の中で日本の反中国的姿勢は際立っており、すでにワシントンに従属する立場ではない。かつて日本が道を誤り、アジアにもたらした災難を想起させる」。私たちはこの指摘を謙虚に受け止めねばならない。先に述べたように日米が共に矛となって中国に立ち向かうという姿勢は事実だからである。日本が平和憲法に立脚していることは大きな救いである。これは日本がかつての軍国主義に逆戻りしないことの誓いの表明だからだ。私たち民間人は主権者として憲法重視の重要性を噛み締めねばならない。G7の広島サミットはそれを示すことになる。日本も中国も実態を歴史的にそして現実と共に大きな観点で捉えることが必要なのだ。

◇日本の社会が底なし沼に沈む恐怖を覚える。少子高齢化は止まらない。その象徴的出来事の一つが地方議員の「なり手不足」である。この現象がどのような結果をもたらすか、それはじわじわと身近に迫る。激浪に木の葉のように翻弄される小舟に船頭が居ないのだ。かつて“赤信号、皆で渡れば恐くない”というギャグが流行った。これは人間の一面の真理である。群衆心理は不可解である。自分だけ動いても何もできないということで他人任せになる。突如絶対絶命の事態が現われてはっと目覚めるのだ。その時は近いに違いない。

◇闇の中から光明、地底から姿を現わしたロマン。私は奈良市の古墳の出土品に心をときめかす。国宝級の類例なき鏡、精巧な技術は古墳時代の絶大な権力者を物語る。その所有者は何者か。歴史は現在と過去との対話だというが、今過去への問いかけが始まった。時を越えて出土した品々は私たちに何を語るのか。萎縮する現代人の心に活力を与えるかも知れない。(読者に感謝)