人生意気に感ず「バイデン氏の勇気は戦局を変えるか。岸田首相のウクライナ訪問の行方」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「バイデン氏の勇気は戦局を変えるか。岸田首相のウクライナ訪問の行方」

◇バイデン大統領のウクライナ電撃訪問は世界を驚かせた。ロシアの大攻勢が予想され、各国に支援疲れが見られる時であった。両大統領の抱き合う姿が胸を打つ。バイデン氏は「米国の人々と世界はあなたたちと共にある。ロシアの狙いはウクライナを地図から消すことだったが、プーチンの征服戦争は失敗した。プーチンはウクライナが弱く、西側諸国は分断されると考えていたが完全に誤った」、このように強く主張した。そしてゼレンスキー氏は応じた。「バイデン氏は最も困難な時に来てくれた。この会議は我々を勝利に近づけた。ロシアの再攻勢は成功しないという明確なサインだ」。

 米国の軍事支援はこの一年で既に約3兆9000億円以上に上る。バイデン大統領のウクライナ訪問は戦局に大きな影響を与えるに違いない。G7の国々に対しては勿論、アメリカの世論がかなり動くのではなかろうか。老体を押して危機に飛び込む勇気はこの戦争の大きな意味を考えさせる契機になるだろう。

 私はアメリカ映画が好きだ。大統領の暗殺をはかるストーリーは頻繁に取り上げられる。今回のバイデン氏の訪問はアメリカ軍の駐留がないところである。アメリカが最も恐れたことは大統領の命が狙われることであるから、その対策には私たちの想像を超える備えがなされたに違いない。そして、言うまでもないことだがバイデン氏の今回の勇気ある行動によって大きな励ましをうけたのは前戦で戦っている兵士たちでありウクライナの一般の国民である。

◇今回のバイデン氏の訪問を決めたのは「どんなに困難でも実現させる」というバイデン氏の強い決意だったと言われる。情報が漏れることを恐れ徹底した情報管理が行われた。普通多くのメディア関係者が同行するが今回はウォールストリートジャーナルの二人の記者のみが同行を許された。目的地は秘密にされ、携帯は預けさせられ主な日程が終了するまで返されなかった。

◇ここで大きな課題となったのが岸田首相の問題である。G7の議長国なのに、キーウを訪問しないのはG7の中で日本だけである。前に立ちはだかる壁は安全確保と憲法63条である。同条では、総理大臣は出席を求められた時は出席しなければならないとなっている。バイデン氏の訪問によって雰囲気的には翻られる状況になってきた。岸田政権は試練に立たされている。G7を成功させるため、更にはウクライナ戦を勝利させるために国会は超党派的に知恵を絞るべきではないか。(読者に感謝)