人生意気に感ず「日本に原発適地はない。拉致はゲリラ侵入の容易さを物語る。気球の侵入」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「日本に原発適地はない。拉致はゲリラ侵入の容易さを物語る。気球の侵入」

◇予算委員会の攻防を興味深く観戦した。中でも注目したのは野党が迫った「日本に原発適地はあるか」である。執拗な問いかけに岸田首相は遂に答えなかった。答えられなかったというべきだろう。しかし、この光景は、適地はないと答えているに等しかった。適地は放射能の飛散及びゲリラの襲撃の両面で検討されねばならない。

 放射能の飛散については福島第一原発事故のとき「最悪のシナリオ」が実際シュミレーションされた。それによれば住民の避難区域は半径200キロ以上に及び、首都圏を含む3,000万人の避難が必要になった可能性があったと言われた。これはパニックになるとして公表されなかったが多くの外国人は察して避難したと言われた。野党の質問者は最悪のシナリオについても触れていた。原発にはこのような危険が伴うことを前提にして適地が検討されねばならない。とすれば狭い日本の国内に適地があるか否かは明らかである。岸田首相が答えなかった姿は適地はありませんと雄弁に物語っていたといえる。

 またゲリラの襲撃の危険性も深刻である。私は新潟県柏崎の刈羽原発を何度も視察した。最近は防備が厳重になったといわれるがプロのゲリラにとって侵入は容易に違いない。無防備の海岸線が果てしなく続いているのが日本海岸の現状である。日本海の対岸には北朝鮮がある。この海岸線から多くの日本人が北朝鮮の工作員によって拉致された事実は原発攻撃が簡単に行われ得ることを雄弁に物語っているといえる。このように放射能飛散及びゲリラ攻撃、いずれの面でも狭い日本に原発の適地はないというべきだ。野党の質問者は原発の増設及び存続期間の延長につき反対意見があったにもかかわらず多数決で決めたと厳しく指摘した。

 この点は質問者が正論だと思う。安全性は科学的に決すべきものである。多数決とは理不尽である。岸田政権は国民の生命、安全を守る政治の使命の本質から外れていると思われる。

 野党の質問は時間不足のため中途半端となることが多い。これは質問者同志が連携するなど工夫によって解決できるのではないか。

◇中国製らしい気球の領空侵犯が世界を騒がせている。日本では法律の不備で十分な対応ができない。防衛省は無人機撃墜を可能にする方針だ。予想外のことが次々に起きる。敵の変化球に適切に対応することは国防の原点である。法治に甘い国に対し日本は法治で対応する。その困難さを感じる。(読者に感謝)