人生意気に感ず「宇宙空間に及ぶ安保条約、サイバーの情報戦はウクライナで既に。台湾有事は日本の問題 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「宇宙空間に及ぶ安保条約、サイバーの情報戦はウクライナで既に。台湾有事は日本の問題

◇日米安保の守備範囲が宇宙空間にも及ぶことになった。日米政府はその方針を定めた。宇宙戦争、サイバー戦争といったことが映画や物語の世界でなく現実のものとなっている。宇宙空間には数限りない衛星が浮かぶ。安保条約は日本施設の領域が対象であるが衛星も日本の領域という理屈であり納得できる。日米政府は中国を念頭にして事を急いでいる。中国やロシアは他国の衛星を狙った「キラー衛星」の開発を進めている。

 しかし現実の教訓はウクライナ戦争の現実から明らかになっている。ロシアによるウクライナ侵攻の一ヶ月ほど前からサイバー攻撃が行われていたと言われる。偽情報によって政府や国民がかく乱され抵抗の意志を失ってしまう懸念は重大なのだ。ゼレンスキー大統領はITに強い人物をデジタル化担当大臣に任命して備えを重ねてきた。

 アメリカはサイバー軍により自国へのサイバー攻撃に備えている。日本政府はこの点諸外国に比べ遅れていると言われる。国としてサイバー防衛の意思を明確にし人員、予算、法整備を整えなければ国民の生命や財産を守ることはできない。時代がここまできていることを私たちは認識しなければならないのだ。

 古来戦いを征する要素は情報であった。孫子の兵法は言う。「敵を知り己を知らば百戦危うからず」。これが宇宙時代にも当てはまるということに他ならない。

◇台湾有事は日本にとって直接喫緊の課題だ。日本の最西端から見える位置にある。そして台湾が中国の一部であることを中国は確信している。近い将来中国が台湾を統一することは間違いないと思われる。しかし台湾の現実は様々な国際法によって守られているから中国が軍事行動に出れば国際秩序の現状変更でウクライナの現状のような混乱が生じる。そして現実に対応して国民を守ることが冷厳たる事実なのだ。

◇最近ある秘湯で片腕に入墨のおじさんと話した。私と同年代で真面目な職業を持つ人。入墨は波乱の人生の一端を語るものかと興味を持っていた。小学校低学年の時、学校のトラブルで不登校になった。学校との縁はその時切れたままらしい。「後にも先にも1回だけ手紙を書いたことがある」。ぽつりと語ったのは東京から同級生の女の子に出したもの。私の想像力は楽しく広がった。80を超え全てが衰えたおじさんは語った。女の子も人生の終局を迎えているのか。(読者に感謝)