人生意気に感ず「歴史の転換点を振り返って、重大事を見詰める」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「歴史の転換点を振り返って、重大事を見詰める」

◇コロナと共に今年も暮れる。コロナの中で数百年に一度とも思える歴史の転換点にいることを痛感する。私たちの価値観を揺るがす出来事はウクライナ戦争である。自由とは何か民主主義とは何か。更に地球環境の破壊が重なっている。想定外の自然現象が世界の各地で、日本の身近な野や山で日常的に起きている。地球が狂い出し、その悲鳴が聞こえてくる。この事態に対して民主主義は有効なのか。手続きを重視するこの原理は現実的でないという声が起きている。私は短期で事を捉えるのではなく忍耐をもって歴史に学ぶべきことを自分に言い聞かせている。

◇国防がこれほどさし迫ったことはない。ロシアと呼応するように北朝鮮の核とミサイルの脅威が現実的となっている。平和憲法の真価が問われている。丸腰で国民の安全を守れるかということだ。9条は専守防衛を訴えるが防衛は座して死を待つことではない。核のミサイルを有効に防ぐためには発射直前を抑えねばならない。これは一定の説得力を持つが限界が不明確で歯止めが利かなくなる恐れがある。来年は「防衛」について私たち主権者が一人一人が真剣に考える時である。

◇宗教が試練の時を迎えている。憲法は信教の自由を保障するがそれ故に腫れ物に触るように権力が宗教に距離を置く傾向が続いた。憲法の保障がかえって信教の自由を妨げた感がある。オウムの嵐が去った。その反省が活かせない状況に今回の旧統一教会の問題が生じた。新法が出来、質問権の行使となったがどこまで問題の核心に迫り被害に苦しむ人々を救えるかが新年の課題となった。

◇福島第一原発事故は10年以上が経過するのに未だ終息しない。その状況で政権は原発の存続の延長を打ち出し、新設まで検討を始めた。原発事故は「人災」という指摘と検証が忘却の彼方に去ろうとしている。時の政権は最悪の事態をコンピューターで想定した。その結果としての首都圏の被害は想像を超えるもので、それを深刻に受け止めたのはむしろアメリカなど海外の人々であった。日本の政府やメディアがもっと真剣に取り組んだなら現在の世論は違ったものになった可能性がある。

◇私の近著「生まれ、いき、そして未来へ」が静かに注目を集めているらしい。大学時代の仲間にも読んでもらっている。地方の行き方を全国に発信したいと思っている。また、私の作品が中国での作文コンクールで最優秀賞を得た。中国の辺境のことを書いたが早朝の走りと街の活気が今鮮やかに甦る。中国は心のふるさとだ。(読者に感謝)