人生意気に感ず「防衛政策の大転換と憲法9条。子ども用拷問部屋の恐怖」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「防衛政策の大転換と憲法9条。子ども用拷問部屋の恐怖」

◇憲法9条と共に歩んだ者としては驚きの激変である。戦後日本の防衛政策が大転換されたからだ。9条が現実離れしていることは誰もが認める。しかし、9条の存在が防衛政策の基盤にあって軍事力拡大の歯止めになってきたことは紛れもない事実である。それが専守防衛であり非核三原則である。それが敵基地攻防能力を保有することになった。敵として想定するのは中国・ロシア・北朝鮮であるが、私は現在巨大なミサイルの発射を続けている北朝鮮を第一に頭に描く。政府は北朝鮮につき「従前よりも一層重大かつさし迫った脅威」と強調した。そしてこの防衛政策を支えるため来年度から5年間の防衛費を現行の計画の1.5倍以上となる43兆円以上にするという。この勢いだと日本の防衛費は2027年度、アメリカ・中国・インドに次ぐ世界4位になる。政府は国家安全戦略で「専守防衛に徹し軍事大国にならない」と記すが、世界4位の防衛費にもかかわらず軍事大国でないとする理由は何か。岸田首相は国民に丁寧な説明をする責任がある。国家の運命にかかわる重大事なのに国会での議論も十分になされていない。しかも防衛費は増税によって支えられる筋書きである。このままだと来年の地方統一選で自民党は大敗を喫する可能性がある。かつて自民党が大敗して政権を明け渡した時私たちは悪夢と表現した。それに近い状況が現実となるかもしれない。

◇子ども用「拷問部屋」報道に衝撃を受けた。ウクライナはヘルソン市それを発見したと報じている。食事はほとんど与えられず水も2日に1回だったという。子どもたちはロシア軍に抵抗して拘束されたと見られる。ウクライナの人権委員は大勢の民間人が虐殺されたブチャに触れ、ブチャより酷いところはないと思っていたがそれはヘルソンにあったと述べた。子ども用の拷問部屋とは人を人と見ない無慈悲さを示すものである。ウクライナ当局はこれまでにロシア軍によって400人以上の子どもが殺害され1万3000人以上の子どもが強制的にロシアに移送されたと述べている。戦争は人を狂気にすると言われるが、国家が人権を無視する制度の下ではその狂気度が異なると思わざるを得ない。私は酷寒の下で行われたシベリアの強制抑留を重ねてしまう。中途半端にロシアに妥協することは、次のウクライナの悲劇を生むことに繋がることだ。それは私たちの足下を脅かす問題でもあるのだ。(読者に感謝)