人生意気に感ず「デモの力は独裁の鉄壁を揺るがす。江沢民氏の死から学ぶ。旧統一教会の新法案国会へ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「デモの力は独裁の鉄壁を揺るがす。江沢民氏の死から学ぶ。旧統一教会の新法案国会へ」

◇デモの波が全国に広がる中で独裁政権の対応にまさかの変化が窺えたのだ。デモの訴えは全国に広がり若者の叫ぶ内容も政権批判の色を深めつつあった。自由を訴え、「習はやめろ」の声もきかれた。習近平氏の政策はコロナゼロを目指しそのために人々の行動を制限した。コロナ対策であっても行動の制限は自由に対する制限でもある。それは政治体制が違っても人間にとって普遍的価値である人権の制限に繋がる。1989年の天安門事件を恐れる若者たちの行動は控え目に始まったが群集心理は火がつけば止まらない。変化は行動制限の範囲を減少する形で現われた。町全体でなくコロナが発生した施設に限定するように。私は中国という一党独裁の下で絶対的と思われた権力が民主主義に譲歩した姿に驚く。人権が普遍的な価値であることが事実で示された瞬間である。また、世界の一体化が加速しスマホという文明の利器により情報の流れに壁を作れないことの現われでもあった。中国国内のこの変化は今後どう展開するのか見守りたい。ウクライナの状況にどう影響するのかも興味あるところである。

◇江沢民元国家主席が96歳で死去した。その歩みを振り返ることは日中関係を理解する上で重要である。1998年国家主席として初来日し宮中晩餐会で「日本の侵略活動が中国人民、アジアの他の国々の人民に大きな災難をもたらした」と発言した。それは歴史的事実であったが宮中の晩餐会で表明したことの影響は大きかった。日本側からは不興を買ったし、中国国内の反日運動を煽ることにも繋がった。当時の小渕首相は戦争責任につき反省とおわびを表明した。これは日中国交正常化から26年後のことである。今年は国交正常化50年の節目の年。改めて日中国交の歩みが平坦でなかったことを振り返る。

◇政府は救済新法の法案を国会に提出した。今臨時国会での成立を目指す。「霊感」を使って不安をあおる寄付勧誘行為、寄付の勧誘を告げずに逃げることが難しい場所に同行する、寄付しなければ恋愛関係が破綻すると告げるなどの行為が内容となる。そして寄付行為の取り消し権も定めた。支持率低下の中、野党は厳しく臨み首相のぎりぎり譲歩する姿が見られた。首相は予算委員会で述べた。「最大限実効的な法案となるように条文化を進めた」。それでも被害者元二世等からはザル法だとの声が出ている。法制化の難しさが窺われる。(読者に感謝)