人生意気に感ず「米中間選挙は意外な結果に。民主主義は生きている。葉梨法相の辞任は不可避だ」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「米中間選挙は意外な結果に。民主主義は生きている。葉梨法相の辞任は不可避だ」

◇8日に投開票された米中間選挙は11日に至っても大勢が判明しない。この間米メディアの論調が大きく変化していることを感じる。面白いのはトランプ、バイデン両氏の表情である。私の目にはバイデン氏の余裕に対しトランプ氏の勢いを失った表情が感じられる。トランプ氏の周辺からは「共和党はトランプ氏の後を追って崖から転落した」という声も報じられている。民主党の善戦と共和党の苦戦を象徴するのが上院選を争った最重要州ペンシルベニア州の結果である。なぜ最重要なのか。それはトランプ氏が推薦していた州だからという理由だけではない。

 ペンシルベニア州はアメリカの民主主義を象徴する州なのだ。その最大の都市フィラデルフィアは独立宣言が採択された「合衆国発祥の地」と言われる。バイデン氏は今回の選挙でアメリカの民主主義の危機をしきりに訴えていた。彼に胸中にはペンシルベニア州の勝利に対する格別な熱い炎があるに違いない。

◇葉梨法相の失言につき、私は辞任まで進めるべきだと思う。死刑を茶化した発言は単に失言では済まされないからだ。日本は先進国でありながら死刑制度を存在させていることで世界から批判を浴びている。今回の発言は外国の目には日本が死刑を軽く見ている証拠と映るに違いない。大要次のような発言だった。「法務大臣は死刑のハンコを押す時だけトップニュースになる地味な役職で、法務大臣になってもお金も票も集まらない」。このハンコ押すだけ、お金と票にならないという発言は信じがたい。自民党の中からも辞任論が出ている。私は歴代法相がハンコを決断する姿を見てきた。自らの良心に基づいて署名を拒否する人もいた。故鳩山法相は冷厳として複数の人の処刑に署名をして悪魔という声も一部から浴びせられた。死刑制度を容認する立場であっても国家が極刑を下す重みを厳粛に受け止めなければならない。死刑判決に対して再審が認められることは稀ではない。このことは処刑後の冤罪があり得ることを物語るものだ。法相は恐らく人権に対する基本的理解を欠く人物に違いない。その意味で法相に値しない最低の人物であり、こういう人を任命した岸田総理の任命責任は重い。この出来事を機に死刑制度が国民の間に盛んになればと思う。死刑制度について、私は犯罪抑止効果は否定できないと考えている。しかしそれを超えて「人の命は地球よりも重い」という深い意味に於いて将来廃止すべきものと考える。法務省はこのことを研究している筈だ。(読者に感謝)