人生意気に感ず「“ウクライナ”で塾は燃えた。核の使用は有りか。ウクライナの快進撃の結果は」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「“ウクライナ”で塾は燃えた。核の使用は有りか。ウクライナの快進撃の結果は」

◇今月のふるさと未来塾は、塾の歴史に残ると秘かに自負できるものだった。80歳で最後という思いもどこかにあった。テーマは「ウクライナ」で遙かな戦場に思いを馳せながら40名を超える人々に語りかけた。私はよくホワイトボードに絵を描く。これまでも世界全図の概略を示して塾生がイメージを作るのを助けようとしてきた。この日もウクライナの攻防、プーチンの謀略に迫ることを心掛けた。楕円の右半分を大きくウクライナとし、上部がベラルーシ、下部にはトルコの頭がのぞく。ウクライナの右端に上から4つの四角形が位置づけられ順にルガンスク州、ドネツク州、ザボロジエ州、ヘルソン州である。ヘルソン州の下部にぶら下がるように示すのはクリミア半島で、これに囲まれるようにアゾフ海が、半島の左側は黒海である。ウクライナの上部にはドニエプロ川を上から下に伸びる線で描きこれに沿ってチェルノブイリ発電所や首都キーウを点で示した。話題の中心は東部に撤退したロシアが4つの州の自主投票を捏造し、それを口実にしてこれらの州のロシアへの併合を宣言したことだ。これらはロシアの一部になったからこれを守るためには「あらゆる手段」を使う権利がある。これは「はったりではない」とプーチンは強調した。「あらゆる手段」が核の使用を示すことは言うまでもない。核の使用は果たしてあり得るのか。ロシア軍の撤退のあとの墓の位置も示しその残虐ぶりも説明した。拷問のあとが歴然で、後ろ手に縛られ、男性は性器を切断されたものも。

 ウクライナ軍の優勢ぶりは破竹の勢いである。プーチンの併合宣言の翌日に要衡リマンを奪還し、また南部ヘルソン州の2集落を奪い返した。そして併合宣言を受けG7の外相は直ちに非難声明を出し追加制裁を発表した。塾生の最大の関心が核の使用にあることがその表情から伝わる。それに促されるように私は説明する。

 プリンケン国務長官は「使えば壊滅的な結果になると伝えてある」とテレビインタビューで答えた。

 権威ある専門家はロシアが核を使用する場合の条件として3点を挙げる。①ロシアの壊滅的な軍事的敗北。②プーチン氏の権力保持が脅かされる。③ロシア経済の完全な崩壊である。これら満たされていないことは明らかである。しかし破れかぶれの独裁者が不測の事態を起こす恐れは存在する。私は当時のケネディ大統領とフルミチョフが対決したキューバ危機を語った。正に核戦争の一歩手前だった。キューバの直前でソ連の艦隊が白い航跡を描いて反転する光景が焼き付いている。(読者に感謝)