人生意気に感ず「国論分断を象徴するデモと献花、菅さんの弔辞は胸を打つ。遠のくか憲法改正」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「国論分断を象徴するデモと献花、菅さんの弔辞は胸を打つ。遠のくか憲法改正」

◇国論を分けた国葬が終り改めて様々な人の熱気を振り返った。日本武道館の外の光景は長く語り草になるだろう。「国葬反対」のプラカードを掲げ叫ぶ人々と献花のために数時間も黙々と歩く人々。国論を二分した光景である。内閣府によれば献花台を訪れた人々は約2万3千人に達したと言われる。若い人たちの姿も多いと思われる。私は菅前首相が弔辞の中で安倍さんが若者に寄せた思いを語ったことと重ねた。一般の人々の献花の列は余りに問題が多い国葬の中でほっとさせる救いの光景とも思われた。

◇ほっとさせる出来事といえば菅前首相の友人代表の弔辞であった。菅さんは遺影に語りかけた。「明日を担う多くの若者たちが大勢あなたを慕いあなたを見送りに来ています」。「あなたは今日よりも明日の方がよくなる日本をつくりたい、若い人たちに希望を持たせたいという強い信念を持ち毎日毎日国民に語りかけておられました。今あなたを惜しむ若い人たちがこんなにもたくさんいるということは歩みを共にした者としてこれ以上うれしいことはありません」

 菅さんは強い信念を秘めた気さくな人柄だったから安倍さんにとって心を許した友人でもあったに違いない。菅さんとは懐かしい妙な思い出がある。山本一太さんが知事になる前のあるライブの時のこと。当時官房長官だった菅さんとトイレで並んで小用をたしたことがあった。同時に済ませた私は即座に名刺を出したら菅さんもにっこりとして名刺をくれたのだ。トイレの中で護衛もいないので実現できた珍事であった。

◇菅さんは安倍氏が我が国の安全に尽くした功績も述べた。「特定秘密保護法、一連の平和安全法制、改正組織犯罪処罰法など、難しかった法案を全て成立させることができました。どの一つを欠いても我が国の安全は確固たるものにならない。あなたの信念、そして決意に私たちは常しえの感謝を捧げるものであります」

 国葬は安倍氏の歩みの負の側面もクローズアップさせる結果となった。旧統一教会との深い繋がりである。菅さんが強調する「あなたの信念、そして決意」の中心は憲法改正にあった。憲法改正の推進力が低下していくことは否定できない。世界情勢の緊迫化は止まらない。国葬に参加した多くの若者は我が国の安全保障をどう考えているのだろうか。(読者に感謝)