人生意気に感ず「国葬、菅前首相の弔辞に感動。驚く長蛇の列は何を語る。周恩来写真展をみる」 | 中村紀雄オフィシャルブログ 「元 県会議員日記・人生フル回転」Powered by Ameba

人生意気に感ず「国葬、菅前首相の弔辞に感動。驚く長蛇の列は何を語る。周恩来写真展をみる」

◇反対を叫ぶデモの中、国葬を固唾を呑む思いで待ち構えた。旧統一教会の問題で追い詰められた首相が葬儀委員長である。圧倒的な英女王の国葬が目の前に甦る。これらの不利な状況を切り離せば、日本武道館の光景は意外によく出来た演出であった。安倍元首相の生き様を追う映像は自らピアノに向かい「花が咲く」を演奏する姿で始まった。アメリカの国会で演説し議員たちが総立ちになる光景も再現された。菅前首相の友人を代表する挨拶は胸を打つもので会場から想定外の拍手が湧いた。

 武道館の外は別の世界が広がっていた。空前の警戒と賛否を二分する国民の姿である。反対主張の横断幕を掲げて叫ぶ人々と献花の行列は国論を二分する光景であるが献花の列は夕闇が迫る中尽きることがない。

◇国葬を終えて改めて思う。国会に場所を移した新たな戦いが始まるのだ。安倍元首相に結びついた光と陰の部分が追求されるだろう。安倍氏が旧統一教会の問題と深く結び付いていたことは紛れもない事実で、岸田首相は逃げようとしているが国民は納得しない。適切に対応できない国会ならその存在意義がない。特に野党の役割が問われるだろう。私は個人的には安倍さんの評価に傷がつくことを残念に思う。「棺を覆って事定まる」という諺がある。安倍さんの評価は時を経て歴史が判断することになるのだ。

 献花に訪れた一人の市民の声をテレビが紹介していた。この人は安倍さんと同じ病を抱えていて悩みを伝えたら直接の返事があって病に負けないで頑張れと励まされたという。

◇26日、周恩来写真展のレセプションに出た。29日の国交正常化記念式典の一環である。私は周恩来の静かで深い人柄が好きだ。この人の親日の原点は日本で過ごした青春にある。森ビルにある中国文化センターには懐かしい多くの写真が展示されていた。その中の創価学会の池田大作氏の写真に注目した。この日、福田康夫元首相は池田氏を高く評価し日中の国交正常化は池田氏のお陰と強調した。中国の著名な画家による若き周恩来の肖像画が福田さんと池田大作氏の代理の人に渡された。水墨画風に描かれた絵には周氏の漢詩が添えられている。私は日中国交正常化の深い意味をこの場で改めて考えた。明日29日は、中国交正常化式典に出席し、その後私が居た東大の西洋史研究室を段躍中氏等と訪ねることになっている。対応は内田康太助教授がされる。(読者に感謝)